JOB 05 警備警察

警備警察の仕事とは?

緊急事態への周到な準備で人命と治安を守り抜きます。自然災害への対応から、国際会議等の大規模イベントにおける警戒警備、
テロ等の違法行為の未然防止や検挙、要人の安全を守る警衛・警護まで、幅広く任務に当たります。

人命と暮らしを守るために
「備える」

災害時の救助活動にも、警戒警備や要人の警護にも、警備警察の業務には高い専門性が必要とされます。それぞれの分野で、不測の事態に備え、いざという時に命と暮らしを守るため、日々鍛錬を重ねています。

主な仕事内容

  • 災害救助
  • 国際会議等の大規模イベントにおける警戒警備
  • 治安警備
  • 警衛・警護
  • 国際テロ対策
  • 不法滞在者の取締り
  • 爆発物や化学物質の処理

INTERVIEW

厳しい鍛練も勉強も。
すべては人の命を救うため。

PROFILE

大分県 警察本部 機動隊

巡査部長 | 30歳

土砂災害の現場で何もできなかった
悔しさがバネに

採用されて1年目に、希望して機動隊に配属されました。最初の1ヵ月は新隊員訓練で、過酷な現場に出動することの多い機動隊員としての基礎を身につけるため、厳しく心身の鍛練を行います。その訓練中に実際に県内で土砂災害が発生し、新隊員であった私たちも現場に出動しました。重機と手作業で土砂に埋もれた家屋を掘り起こし、要救助者を探す作業が続きます。しかし新隊員である私は何をすればいいかわからず、ひたすら先輩の真似をすることしかできませんでした。技術や知識不足を痛感した、悔しい思い出です。その後はさらに訓練に励み、警察部内の各種研修会にも積極的に参加し、実地での経験も積み重ねていきました。それから数年後のこと。沢下りをしていた一家が、増水した川に流されたと連絡が入り、消防と一緒に出動し、流された家族を発見。全員を無事に救助しました。1歳未満の赤ちゃんを抱っこして陸に上がってきた時には、本当に嬉しかった。訓練と経験、努力が役に立った瞬間です。

人命を守るプロフェッショナルとして、
さらなるスキルアップを目指す

機動隊の業務は災害救助以外にも、爆発物の処理や要人警護など多岐にわたります。県によっては部隊ごとに、例えば人命救助、銃器対策、爆発物処理など担当する役割が決まっていたりもするのですが、大分県警の機動隊の場合、1人の隊員がすべての事案に対応します。そのため、土砂崩れ現場から人命救助をする訓練、要人警護の訓練、潜水の訓練など、週ごとにテーマを決めた訓練が行われています。必要な知識や資格も多岐にわたるので、私も機動隊に配属されてから、大分県警の資格取得支援制度を活用し、大型自動車の免許、玉掛け技能(クレーンに荷を掛けたり外したりする作業)、潜水士、危険物取扱者、エックス線作業主任者(爆発物と疑われるものに照射して内容物を見るために必要)などの様々な免許を取得しました。今年から分隊長という立場になったので、こうした自己研鑽に加え、隊員の育成も重要な任務となりました。現在の個人としての目標は要人警護のスキルをさらに高めること。そのために、要人警護の機会が多い警視庁に出向し、スキルアップのための研修を受講して、そこで得たノウハウを地元の大分県に持ち帰りたいと考えています。