Ø Ⅰ FATF | 1 FATFとは FATF(Financial Action Task Force on Money Laundering:金融活動作業部会)は、マネー・ローンダリング対策における国際協調を推進するために、1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受けて設立された政府間会合であり、2001年9月の米国同時多発テロ事件発生以降は、テロ資金供与に関する国際的な対策と協力の推進にも指導的役割を果たしています。 FATFへの参加国・地域及び国際機関は、2010年7月現在、OECD加盟国を中心に、以下の34か国・地域及び2つの国際機関です。 我が国は、FATFの設立当初からのメンバーであり、1998年7月から1999年6月までは議長国も務めました。
FATFの主な活動内容は以下のとおりです。 ① マネー・ローンダリング対策及びテロ資金対策に関する国際基準(FATF勧告)の策定及び見直し ② FATF参加国・地域相互間におけるFATF勧告の遵守状況の監視(相互審査) ③ FATF非参加国・地域におけるFATF勧告遵守の推奨 ④ マネー・ローンダリング及びテロ資金供与の手口及び傾向に関する研究 ※ ①のFATF勧告と②の相互審査については、次の項目で詳しく説明します。
(1)「40の勧告」(The Forty Recommendations) FATFは、1990年に、マネー・ローンダリング対策のために各国が法執行、刑事法制及び金融規制の各分野でとるべき措置を「40の勧告」としてまとめ、提言しました。 その後、FATFは、1996年に、疑わしい取引の届出制度の義務づけ等を含む改訂を行い、さらに、その後の世界的なマネー・ローンダリングの方法・技術の巧妙化・複雑化を踏まえ、その対策を向上させるため、2001年から、各国の民間部門等の協力も得つつ、新たな見直し作業を開始し、2003年6月には、再改訂された「40の勧告」を発出しました。 再改訂に際して、「40の勧告」に新たに盛り込まれた主な点は以下のとおりです。
なお、FATF勧告は、IMF/世界銀行が行うマネー・ローンダリング対策及びテロ資金対策に関する各国審査(FSAP)においても基準とされるなど、現在では、マネー・ローンダリング対策及びテロ資金対策に関する国際的基準となっているといえます。 (2)「9の特別勧告」(FATF Special Recommendations on Terrorist Financing) FATFは、2001年9月の米国同時多発テロ事件発生後のG7財務大臣声明(同年10月)を受けて、同月中に、テロ資金対策に関する特別会合を開催し、テロ資金供与に関する「8の特別勧告」を策定・公表しました。この「8の特別勧告」については、2004年10月に「キャッシュ・クーリエ(現金運搬人)」に関する9つ目の特別勧告が追加されて「9の特別勧告」となりました。 「9の特別勧告」の主な内容は以下のとおりです。
(注)「特別勧告Ⅶの解釈ノート」(Interpretative Note to Special RecommendationⅦ)により、各国は1,000ドル/ユーロを超える送金に正確かつ有用な送金人情報を付記することが求められています。 ※ 40の勧告 (PDF(仮訳)) (PDF English) ※ 9の特別勧告 (PDF(仮訳)) (PDF English) 5 相互審査について FATFは、各メンバー国・地域に対し、順次、その他のメンバー国により構成される審査団を派遣して、審査対象国におけるマネー・ローンダリング対策及びテロ資金対策の法制、監督・取締体制、マネー・ローンダリング犯罪の検挙状況など様々な観点から、FATF勧告の遵守状況について相互に審査しています。 我が国に対する相互審査は、過去、1993年、1997年及び2008年の3度にわたり実施されました。 なお、第3次相互審査については、2003年6月に再改訂された新勧告が基準となっており、その審査結果が公表されることになっています。 | ||||
☆ FATFとは ☆ 相互審査について | |||||
Ø Ⅱ APG | |||||
☆ APGとは | |||||
Ø Ⅲ エグモン・トグループ | |||||
Ø 国際会議への参加 | |||||
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| Ⅱ APG | ||||
| 1 APGとは APG(Asia/Pacific Group on Money Laundering:アジア・太平洋マネー・ローンダリング対策グループ)とは、アジア太平洋地域のFATF非参加国・地域に対してマネー・ローンダリング対策を促進するため、1997年2月に設立された国際協力の枠組みです。 その主な目的は、アジア・太平洋地域におけるマネー・ローンダリング対策が不十分で「抜け穴」となり得るような国・地域をなくすことにあります。そのために、APGは、FATF同様の相互審査を行うことにより、参加国・地域における法制度、法執行体制の改革を促すとともに、マネー・ローンダリング対策が不十分な国・地域に対しては、技術的・財政的支援を行って、その整備を推進しています。 2011年7月現在、APGには、以下の41か国・地域が参加しています。 我が国は、APGの設立当初からのメンバーであり、2004年7月から2006年6月までは、オーストラリアとともに共同議長国を務めました。
APGの主な活動内容は以下のとおりです。 ① アジア・太平洋地域におけるFATF勧告の実施の推奨・促進 ② 域内諸国・地域におけるマネー・ローンダリング防止、テロ資金供与防止に関する法律の立法化の促進 ③ 参加国のマネー・ローンダリング対策、テロ資金供与対策の実施状況の相互審査 ④ 域内におけるマネー・ローンダリングの手口、傾向等についての情報交換、分析等 | ||||
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| エグモント・グループ(Egmont Group)は、各国FIU(注1)の交流、情報交換等の促進を目的とした非公式なフォーラムで、1995年4月に欧州主要国及び米国のFIUを中心的なメンバーとして発足しました。エグモント・グループという名称は、その際の会合の開催地(ベルギーのエグモント宮殿)に由来します。エグモント・グループは、2007年5月に開催されたバミューダ年次会合において、エグモント・グループ憲章が採択されたほか、カナダに常設の事務局が設置されるなど、現在は公式機関として国際的に認められています。2011年12月現在、エグモント・グループには、127か国・地域のFIUが参加しています。 (注1)FIU(Financial Intelligence Unit:資金情報機関)とは、マネー・ローンダリングやテロ資金に係る資金情報を一元的に受理・分析し、捜査機関等に提供する単一の政府機関のことです。 我が国は、2000年2月施行の組織的犯罪処罰法(第5章)に基づき、金融庁に日本版FIUとして特定金融情報室が設置されたことを踏まえ、エグモント・グループへの加盟申請を行い、同年5月にパナマで開催された第8回会合において加盟が承認されました。なお、2007年4月の犯罪収益移転防止法の施行により、FIUの機能を国家公安委員会が担うことになったことに伴い、我が国は、同年5月にバミューダ諸島において開催された第15回会合において、改めて、エグモント・グループへの加盟が承認されました。 エグモント・グループにおいては、総会が年1回開催されているほかに、以下のような作業グループがあり、それぞれ年に2回程度の会合が開催されています。 ① 新規加盟申請をしているFIUの加盟審査、FIU間の情報交換の促進のための調査研究等を担当する法律作業グループ ② FIU職員のトレーニング等の実施、FIU間の情報交換のためのウェブサイトの管理等を担当する訓練・技術作業グループ ③ 未加盟FIUのグループへの加盟促進を担当するアウトリーチ作業グループ ④ タイポロジー作業(事例研究・分析)等を行うオペレーショナル作業グループ ⑤ FIU間のITに関する協力や情報共有を促進するためのIT作業グループ | ||||
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| JAFICは、2011年12月現在34カ国・地域のFIUとの間で、マネー・ローンダリング及びテロ資金対策に係る情報交換の枠組みを設定するための当局間文書に署名を行っています。 本情報交換枠組みは、我が国のFIU(JAFIC)と各国のFIUとの間で、疑わしい取引に関する情報の交換を円滑に行うために、情報交換の手続等を定めたものであり、情報交換の枠組みを設定することにより、両国FIU間で犯罪収益やテロ資金の疑いのある取引に関する情報を迅速に交換することが可能となるものです。 国境を超えた組織犯罪、国際テロリズム等の脅威に対応するためには、各国のFIU当局間における情報共有、国際協調が重要な課題となっており、本情報交換枠組みは極めて意義のあるものと考えています。 | ||||
| 国際会議への参加(平成22年) | ||||
| 1 第21期第2回FATF全体会合(アラブ首長国連邦) 平成22年2月14日から2月19日 2 2010エグモントワーキンググループ会合(インド) 平成22年3月1日から3月4日 3 第21期FATFワーキンググループ会合(フランス) 平成22年3月30日から3月31日 4 第21期FATFワーキンググループ会合 平成22年5月4日から5月7日 | | |||
| 5 第21期第3回FATF全体会合 (オランダ) 平成22年6月20日から6月25日 6 第18回エグモントグループ年次会合及びワーキンググループ会合 (コロンビア) 平成22年6月28日から7月1日 7 第13回APG年次会合(シンガポール) 平成22年7月12日から7月16日 8 第22期FATFワーキンググループ会合(アメリカ) 平成22年9月21日から9月24日 9 2010エグモントグループワーキンググループ会合(モルドバ) 平成22年10月12日から10月14日 10 第22期第1回FATF全体会合(フランス) 平成22年10月18日から10月22日 11 2010APGタイポロジー会合(バングラデシュ) 平成22年10月25日から10月28日 12 FATF・エグモントグループ合同タイポロジー会合(南アフリカ) 平成22年11月16日から11月18日 13 第22期FATFワーキンググループ会合(香港) 平成22年12月6日から12月10日 | ||||
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