第2章 精神的・身体的被害の回復・防止への取組
3 保護、捜査、公判等の過程における配慮等(基本法第19条関係)
(1) 職員等に対する研修の充実等
【施策番号106】
ア 内閣府においては、性犯罪・性暴力被害者の相談支援に携わる職員等(ワンストップ支援センターの相談員・同センター長・コーディネーター、行政職員、医療関係者等)に対し、オンライン研修教材を作成・提供するとともに、オンライン研修を実施している。
【施策番号107】
イ 警察においては、警察官の採用時や昇任時に、各階級の役割又は職に応じ、犯罪被害者等支援に関する必要な知識・技能について教育を実施しているほか、専門的知識を必要とする職務に従事する警察の実務担当者に対し、犯罪被害者等支援や被害者カウンセリング技術等に関する教育及び研修を実施している。
また、犯罪被害者等の心情を理解するための教育として、犯罪被害者等による講演、支援の現場で犯罪被害者等に向き合い犯罪被害者等の心情への共感や理解が深い警察官や有識者による講演、犯罪被害者等支援担当者の体験記の配布等を実施している。
さらに、犯罪被害者等への対応の改善及び二次的被害の防止を図るための教育として、都道府県警察本部の犯罪被害者等支援担当課による警察署の指定被害者支援要員等に対する巡回教育、民間被害者支援団体との連携要領に関する教育、性犯罪被害者への支援要領に関する教育等を実施している。
【施策番号108】
ウ 警察庁においては、ストーカー事案及び配偶者等からの暴力事案への対策に従事する警察官に対し、実務に必要な専門的知識・技能を修得させるための教育を実施している。
また、都道府県警察においては、ストーカー事案をはじめとする人身安全関連事案に対処する警察官に対し、必要な教育を実施し、対処能力の向上を図っている。
【施策番号109】
エ 警察庁においては、被害児童の負担軽減に配意しつつ信用性の高い供述を確保するための聴取方法に関する警察官の技能の一層の向上を図るため、事情聴取場面を設定した実践的なロールプレイング方式の訓練を行うなど、効果的な研修を実施している。
また、当該聴取方法の都道府県警察への更なる普及・浸透を図るため、その指導者向けの研修を実施するなど、指導者の養成に努めているほか、当該聴取方法を身につけるための訓練ツールの開発にも取り組み、令和7年度から運用を開始している。
【施策番号110】
オ 警察においては、性犯罪被害者の心情に配慮した捜査及び支援を推進するため、性犯罪の捜査及び性犯罪被害者に対する支援に従事する警察官等を対象に、専門的な知見を有する講師を招いて講義を行うなど、男性や性的マイノリティが被害を受けた場合の対応を含め、警察学校等における研修を実施している。
【施策番号111】
カ 警察においては、障害者の特性を踏まえた捜査及び支援を推進するため、捜査及び支援に従事する警察官等を対象に、専門的な知見を有する講師を招いて講義を行うなど、警察学校等における研修を実施している。
【施策番号112】
キ 法務省においては、検察官等に対する犯罪被害者等支援に関する講義や更生保護官署の職員に対する犯罪被害者等支援の実務家による講義等を実施しているほか、全国の地方検察庁に配置されている被害者支援員等を対象として、検察における犯罪被害者等の保護・支援に関する研修を実施するなど、職員の対応の向上に努めている(更生保護官署や矯正施設の職員に対する研修等については、【施策番号164、165】参照)。
【施策番号113】
ク 法務省においては、検察官等を被害者支援団体等に派遣するとともに、検察幹部が参加する会議等において、犯罪被害者等の心情に配慮して適切な対応に努めるよう指示するなど、職員の対応の向上に努めている。
【施策番号114】
ケ 法務省においては、検察官等に対する研修において、児童や女性の犯罪被害者等と接する上での留意点等を熟知した専門家等による講義を行っている。
【施策番号115】
コ 法務省においては、副検事に対する研修において、交通事件の捜査・公判に関する留意点等を熟知した専門家等による講義や犯罪被害者等の立場等への理解を深めるための講義を行っている。
【施策番号116】
サ 法務省においては、検察官等に対する研修において、犯罪被害者等からの事情聴取時に配慮すべき事項等、犯罪被害者等の保護・支援に関する講義を行うなどして、検察官等の意識向上に努めている。
【施策番号117】
シ 法テラスにおいては、犯罪被害者支援の窓口となる全国の職員に対し、犯罪被害者等への電話対応に関するロールプレイ研修及び被虐待児童への初期対応技術に関する研修(リフカー研修)を実施するなど、二次的被害の防止に関する研修等を実施している。
【施策番号118】
ス 厚生労働省においては、犯罪被害者等を含む地域住民への適切な対応を図るため、民生委員・児童委員が相談援助活動を行う上で必要不可欠な知識・技能を修得するための研修を実施する都道府県、政令指定都市、中核市に対し、当該研修に要する経費の一部を補助している。令和6年度に民生委員・児童委員研修事業を実施した地方公共団体の数は99(前年度:98)であった。
民生委員・児童委員の全国組織である全国民生委員児童委員連合会においては、標準的な研修カリキュラムを定め、各地域において研修の充実が図られるよう、同カリキュラムの普及を図っている。
【施策番号119】
セ 厚生労働省においては、全国女性相談支援センター所長及び女性支援主管係長研究協議会や全国女性相談支援員・心理支援員研究協議会において、女性相談支援センター所長や女性相談支援員等に対する研修を実施するとともに、平成23年度から、国立保健医療科学院において、女性支援の中核を担う行政機関の指導的職員に対し、専門的な知識・技能の修得を促す女性相談支援従事者研修を実施している。また、全国女性自立支援施設等連絡協議会が開催する全国女性自立支援施設長等研究協議会や全国女性自立支援施設等支援員研究協議会において講演や行政説明を実施し、女性自立支援施設の職員の専門性の向上を図っている。
都道府県においては、女性相談支援センター、女性自立支援施設、母子生活支援施設、福祉事務所、民間団体等で配偶者等からの暴力事案の被害者等の支援を行う職員を対象とした専門研修を実施しており、厚生労働省においては、当該研修に要する経費を補助している。
○ 海上保安庁においては、犯罪被害者等の基本的人権を尊重した適正な職務執行を行うため、海上保安学校等において、犯罪被害者等の基本的人権の尊重に関する教育等を行っている。
(2) 女性警察官の配置等
【施策番号120】
○ 海上保安庁においては、性犯罪等の被害者が捜査の過程で受ける精神的負担を少しでも軽減するため、女性海上保安官による事情聴取や付添い等を行っている。
| 年次 | 総数 | うち女性警察官等 |
|---|---|---|
| 令和2年 | 11,142 | 8,944 |
| 令和3年 | 12,203 | 8,678 |
| 令和4年 | 12,124 | 8,094 |
| 令和5年 | 12,827 | 8,416 |
| 令和6年 | 12,909 | 8,321 |
(3) 被害児童からの事情聴取における配慮
【施策番号121】
(4) ビデオリンク等の措置の適正な運用
【施策番号122】
| 年次 | 証人の保護等 | ||
|---|---|---|---|
| 付添い | 遮へい | ビデオリンク | |
| 令和2年 | 107 | 1,237 | 302(38) |
| 令和3年 | 133 | 1,335 | 412(92) |
| 令和4年 | 139 | 1,374 | 417(85) |
| 令和5年 | 102 | 1,425 | 483(90) |
| 令和6年 | 147 | 1,374 | 444(71) |
| (注) | |||
| 1 最高裁判所事務総局の資料(概数)による。 | |||
| 2 数値は令和7年3月時点のものである。 | |||
| 3 いずれの数値も、高等裁判所、地方裁判所及び簡易裁判所における証人の数(延べ人員)である。 | |||
| 4 各項目の数値については、事件の終局日を基準に計上している。 | |||
| 5 ビデオリンクの数値中、( )内は構外ビデオリンク方式によるもの(内数である)。 | |||
| 提供:法務省 | |||



(5) 警察における犯罪被害者等のための施設等の改善
【施策番号123】
(6) 検察庁における犯罪被害者等のための待合室の設置
【施策番号124】
