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自主防犯活動事例

 鹿児島県
 

NPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」~(名瀬市少年警護隊)
“地域の治安は、地域の立ち直った少年達、自らが守る”



少年警護隊による防犯パトロールと落書き消し作業

構成員

NPO法人「ゆずり葉の郷」を通して集まった青少年とその支持者。
人数:約30名

結成の経緯

かつて問題を抱えた負のエネルギーを持つ少年達の居場所としての機能を持つ「ゆずり葉の郷」に集まった少年達を、各種のイベント等に参加させて自立更生させるとともに、彼らの存在を肯定的に認め、更に防犯パトロールやボランティア清掃作業等に参加させて共感、協働しながら、その善行を評価し、併せて後輩少年達を善導しようとの思いで組織化、結成に至った。

活動の目的

厳しい社会情勢の変化に伴い、多発する少年非行の防止に、逆転の発想で“地域の治安はこの地域で更生した少年達自らが守る”ということを念頭に、平穏な地域社会の確立に寄与し、併せて孤独な隊員相互間の融和と結束を図り、明るい地域社会への貢献と、隊員自身の自覚と向上を促していくことを目的としている。

活動の内容

月に約5回(月1回は警護隊全員で合同清掃防犯パトロール,毎週末班単位で防犯パトロール)の活動で、市内パトロール等の治安維持活動をはじめ、地域に貢献するボランティア清掃や落書き消し活動、後輩少年や隊員相互の交流を深める、ふれあいスポーツ活動や自然体験学習、食事会、自己研鑽のための武道体験等、様々な活動を行っている。

【活動に必要な物】

腕章、懐中電灯、帽子など


活動上の問題点・解消方法

様々な活動を展開する中で、地元紙等でも大きく取り上げられ、市民から認知賞賛され評価を受けつつある。しかし、過去に非行、犯罪歴をもつ隊員も多数いる中で、現在まで、さほど問題なく活動を実施成功してきているが、彼らの家庭が不安定で孤独であるため、心の飢えを如何にして埋めることができるのか課題である。彼らと共に1つでも多くの「社会から必要とされているのだ」という喜び等の感動体験を実施し、共感、協働していきたい。

関係機関・団体との連携方法

「少年警護隊」の後見団体であるNPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」を通じて、名瀬警察署、名瀬市教育委員会、学校、保護司会、更生保護女性会、自治会等の理解と協力を得ながら連携して活動を展開している。特に平成17年度は警察庁の地域安全安心ステーションモデル事業の認定を受け、防犯グッズの貸与を受ける等、関係機関との強い連携により、現在まで活動を成功に導くことが出来ている。

活動上の配慮事項

活動にあたっては、過去に学校や社会から拒絶され、しかも家庭が不安定で、孤立感を抱きながら過ごした多くのメンバーの存在を認めるとともに自己肯定感をもてるよう配慮した。ボランティア活動や後輩の善導をみせた際には、関係者一同で賞賛し、問題行動に走りそうな場合には信頼関係に基づいて、叱咤激励し説諭することもある。

参考

時代のめまぐるしい変遷に伴って、問題を抱える青少年は全国的にも増加傾向にあり、青少年の居場所として、民間施設「子どもの家」を建設した。問題を抱える青少年が、ゆずり葉の郷の「子どもの家」を、非行防止、立ち直り施設として夢と希望を持ち、人生の転機場所としている。少年警護隊の発足は平成16年2月1日であるが、名瀬署管内では平成15年中の少年刑法犯検挙人員は88人。平成16年中は31人減の57人(35%減)であり、同隊の活動を通じての意識改革で少年犯罪が減少したものと推察する。今後の課題として現在進行形の非行少年達を一人でも多く抱え込み、少年警護隊の活動に参加させることが地域の非行や犯罪の防止に繋がると考える。

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