認知機能検査について

 運転免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上のドライバーは、認知機能検査等を受けなければならないこととされています。
 認知機能検査等は、運転免許証の更新期間が満了する日の6月前から受けることができます。
 認知機能検査の対象となる方には、運転免許証の更新期間が満了する日の6月前までに認知機能検査等の通知が警察から届きます。

認知機能検査とは

 認知機能検査は、記憶力や判断力を測定する検査で、手がかり再生及び時間の見当識という2つの検査項目について、検査用紙に受検者が記入し、又は検査に必要なソフトウェアが搭載されたタブレットに受検者がタッチペンで入力して行います。
 具体的には、次の2つの検査項目を受けます。

  • 手がかり再生

    記憶力を検査するもので、一定のイラストを記憶し、採点には関係しない課題を行った後、記憶しているイラストをヒントなしに回答し、さらにヒントを基に回答します。

  • 時間の見当識

    時間の感覚を検査するもので、検査時における年月日、曜日及び時間を回答します。

検査終了後、採点が行われ、その点数に応じて、「認知症のおそれがある方」又は「認知症のおそれがない方」のいずれかの判定が行われます。

 検査結果は、書面(はがき等も含む。)で通知されます。

また、検査の結果、「認知症のおそれがある」と判定された場合には、公安委員会(警察)から連絡があり、臨時適性検査又は診断書提出命令により医師の診断を受けることになります。認知症であると診断された場合は、聴聞等の手続を経た上で免許の取消し又は効力の停止を受けることとなります。
 また、75歳以上のドライバーが信号無視等の特定の交通違反をした場合には、臨時に認知機能検査が行われますが、検査の実施要領は同じです。
 この臨時認知機能検査で、「認知症のおそれがある」との結果であった場合も、臨時適性検査を受け、又は医師の診断書を提出することとなり、認知症であると診断された場合には、聴聞等の手続を経た上で運転免許が取り消され、又は効力が停止されます。
 さらに、臨時認知機能検査の場合、直近に受検した検査で「認知症のおそれがない」と判定された方が「認知症のおそれがある」と判定された場合等は、臨時の高齢者講習を受講していただくことになります。

 認知機能検査は、受検者の記憶力や判断力の状況を確認するための簡易な手法であり、医師の行う認知症の診断や医療検査に代わるものではありません。

 認知機能検査の開発に当たっては、財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団東京都老人総合研究所自立促進と介護予防研究チーム本間昭・伊集院睦雄「認知機能の状況を確認する手法に関する基礎的研究(II)」 (平成19年(2007年))等を参考にしました。また、手がかり再生で出題する事物の選択に当たっては、 西本武彦・安田幸弘「記憶実験用Picture刺激の標準化」(早稲田心理学年報第14巻、昭和57年(1982年))、 西本武彦・林静夫「記憶実験用Picture刺激の標準化(第2次)」(早稲田心理学年報第28巻、平成8年(1996年))等を参考にしました。

 検査において利用する検査用紙、イラスト及び検査の採点方法をダウンロードすることにより、 検査を体験することができます。その場合、周囲の方が検査員役として検査を進行していただくことをお薦めします。
 検査の方法は、「進行要領」(262KB)をご覧ください。

 進行要領は、検査員向けに作成したものですが、検査を体験する際の参考としてください。

* Click here to experience the Cognitive Impairment Screening Test for Senior Driver in English.

認知機能検査の結果の取扱いについて

 認知機能検査の結果は、警察で重要な個人情報として管理します。

Q&A

 認知機能検査に関するQ&Aは、こちらです。

令和2年改正道路交通法

 令和2年改正道路交通法の概要については、こちらをご覧ください。