中央イベント:主催者挨拶

国家公安委員会委員長 小此木 八郎(代読:国家公安委員会委員 木村 惠司)

 国家公安委員会委員の木村でございます。本来でありますと、国家公安委員会委員長の小此木大臣が出席いたしまして、御挨拶申し上げる予定でございましたが、出席がかなわなかったことから、小此木委員長から挨拶文を預かってまいりましたので、代読させていただきます。

 本日は、講演者やパネリストの方々を始め、多くの皆様方に御出席いただき、誠にありがとうございます。犯罪被害者週間は、毎年11月25日から12月1日までとされておりますが、これは16年前の12月1日に犯罪被害者等基本法が成立したことによります。

 この週間を中心に、犯罪の被害に遭われた方やその御家族の置かれている状況や支援の必要性について、国民の皆様にお考えいただくことを目的として、中央イベントのほか、各地で様々な啓発事業が開催されております。

 本年度の中央イベントでは、御遺族による基調講演の後、「社会全体で犯罪被害者等を支えていくために」をテーマにパネルディスカッションを行うことといたしております。犯罪の被害に遭われた方やその御家族が被害から回復し、社会の中で再び平穏な生活を営むことができるようになるためには、これらの方々の誰もが、望む場所で、必要なときにいつでも、きめ細やかな支援が受けられることが必要であるとともに、これらの方々に社会全体で寄り添い、支えていくという気運が高まっていくことが重要であります。

 この点で、犯罪被害者支援に関する標語の最優秀賞、そして、「大切な命を守る」全国中学・高校生作文コンクールにおいて、各賞を受賞された中学生・高校生の皆さん、心のこもった作品を出品していただき、誠にありがとうございました。

 また、受賞者の御家族の皆様にも重ねて御礼申し上げます。

 会場の皆様方におかれましては、本大会を通して、犯罪の被害に遭われた方やその御家族の置かれている状況や、地方公共団体・関係機関、民間の団体による継ぎ目のない支援の大切さについて、御理解や御共感、御関心を深めていただければ幸いでございます。

 ところで、現在、犯罪の被害に遭われた方々のための施策に関する基本的な計画である「第4次犯罪被害者等基本計画」の策定作業中であります。犯罪の被害に遭われた方々の思いに寄り添いつつ、生活再建の支援、性犯罪・児童虐待をはじめとする潜在化しやすい犯罪の被害に遭われた方への支援等の施策の充実を図って参りたいと考えております。

 最後となりましたが、本年度の犯罪被害者支援に関する標語の最優秀賞に輝きました「小さな勇気 きっとだれかの 大きな支え」にありますように、国民の皆様一人一人の御理解と御協力によって、犯罪の被害に遭われた方やその御家族を支えていくという気運がさらに高まっていくことを祈念し、私の挨拶といたします。

 令和2年11月27日 国家公安委員会委員長 小此木八郎 代読。

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