中央イベント:閉会挨拶

警察庁長官官房審議官(犯罪被害者等施策担当) 小島 隆雄

 警察庁で犯罪被害者等施策を担当しております審議官の小島でございます。本日は大変お忙しい中、この犯罪被害者週間中央イベントに御来場いただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、武るり子様から、「少年犯罪で息子を奪われた母の想い」と題しまして、御講演をいただいたところでございます。また、それに引き続いてのパネルディスカッションにおきまして、「途切れのない支援のために」というテーマで、様々な御知見を持っていらっしゃいます方々からの御議論をいただいたところでございます。

 それから、今回は初めての試みでございますが、社会福祉を学んでいらっしゃる学生の方にパネリストとして御参加をいただきました。皆様方、今日の講演とかパネルディスカッション、どのような感想を持たれたかなと思います。

 この基調講演、そしてパネルディスカッションでございますが、限られた時間の中で大変実りの多いお話をいただいたものと考えているところでございます。

 私どもは、犯罪被害者、それからその御家族、御遺族の方々を犯罪被害者等と略させていただいております。先程私は犯罪被害者等施策という話をさせていただきましたが、こういう方々に対する施策を進めているわけです。こういう犯罪被害者等の方々には、被害を回復するまでに時として長い時間の掛かる方がいらっしゃいます。そのために、そのときに必要な途切れのない支援を行っていくことが大変重要なことだと考えているところでございます。

 本日、途切れのない支援のためにということで、いろいろな御議論をいただき、またその在り方についても様々な御提言を頂いたところでございます。我々としても大変参考になりましたし、御提言を頂いたところを十分に踏まえながら様々な対応をしていきたいと考えているところでもございます。

 改めまして、御登壇いただきました皆様方に感謝を申し上げたいと考えている次第であります。

 最初の挨拶で大臣からもありましたが、犯罪被害者等基本法というのは平成16 年にできた法律でございまして、ちょうど13 年たったところでございます。この間、第1次、第2次ということで、犯罪被害者等基本計画を作っております。その基本計画に基づいて政府一丸となって、着実にいろいろな施策を進めてきたというところでございます。

 この施策は最初は内閣府で行っておりました。それが、犯罪被害に一番身近な機関は国家公安委員会・警察庁ではないかということで、昨年の4月、内閣府から国家公安委員会・警察庁に移管されております。その同日、第3次の犯罪被害者等基本計画を策定しております。この中で、途切れのない支援を大変重要な施策の一つとして挙げさせていただいております。警察庁としましては、関係省庁と連携をしながら、より一層、さらなる施策を進めていくということでございますので、皆様におかれましても一層の御理解と御支援を賜りたいと考えているところでございます。

 犯罪被害者等の方々が被害を回復していく上で、まだまだ我々政府としても、また地方公共団体としても、やるべき取組は大変多くあると思います。ただ、行政機関が行っているだけで済むかというと、そういうわけではなくて、それだけではなしえないところがあるのではないかと考えております。やはり地域社会の皆様方に御支援を頂く必要があると思います。

 最初に犯罪被害者等支援に関する標語の表彰がございましたが、あたたかさを伝える言葉を皆様方から発信していただくことが大変大事だということで、今回の標語として最優秀賞とさせていただきました。

 犯罪被害者等の方々に対して寄り添う、そして支え合うという気持ちを今後も皆様方が持っていただければ、大変有り難いと思いますし、それが大変重要なことではないかと考えているところでございます。

 本日の犯罪被害者週間中央イベントを契機といたしまして、皆様方に社会全体として犯罪被害者等の方々と支え合うという機運を高めていただくとともに、必要な制度などにつきましても前向きにいろいろ考えていくことの一端を担っていただけますよう、心からお願いを申し上げまして、私からの閉会の挨拶とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。

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