第4章 公安の維持と災害対策

4 日本共産党等の動向

(1)日本共産党の動向

<1> 第25回党大会の開催

平成22年1月の日本共産党第25回大会では、不破哲三前議長が常任幹部会委員に再任されたほか、志位和夫幹部会委員長、市田忠義書記局長が留任した。新中央委員会は、中央委員163人、准中央委員35人の合計198人の体制となり、18年の前回大会に比べ、54人増加した。このうち、准中央委員は、前回大会の14人から倍以上の増加で、30歳代が18人と過半数を占め、若手の登用が図られた。党員数は「40万6,000人」で、前回大会に比べ約1,700人増加したが、機関紙読者数は「145万4,000人」と前回大会に比べ18万6,000人減少した。

日本共産党第25回大会(時事)

日本共産党第25回大会(時事)

<2> 参議院議員通常選挙の結果

日本共産党は、22年7月の第22回参議院議員通常選挙で、沖縄選挙区を除く46選挙区に46人、比例代表選挙に18人の公認候補を擁立した。結果は、比例代表選挙での3議席の獲得にとどまり、改選前の4議席から1議席後退した。その後、日本共産党は、同年9月の第2回中央委員会総会で、「参院選での後退の原因の根本に党の自力の問題があった」と同選挙を総括し、「強大な組織力をもった日本共産党を何としても築く」などと党勢拡大を強調した。

図4―11 参議院議員通常選挙における日本共産党の獲得議席の増減(昭和22~平成22年)

(2)日本民主青年同盟の動向

日本共産党の援助を受けている日本民主青年同盟は、平成22年8月、中央委員会、機関紙「民青新聞」編集局及び「われら高校生」編集部を東京都内の新民主青年会館に移転し、「新しい会館で、取組の一層の発展を目指す」とした。

また、日本民主青年同盟は、同年10月に開催した第3回中央委員会で、「民青同盟の活動が政治を動かすエネルギーをつくり出してきた根本に、日本共産党を相談相手に科学的社会主義と日本共産党綱領を学ぶという民青同盟の基本的性格の力がある」などとし、日本共産党綱領の学習や同盟員の拡大を訴えた。さらに、日本共産党が開催する「綱領・古典の連続教室」への全ての民青同盟員の参加を提案したほか、高校生同盟員の拡大と高校生班の結成への取組を強調した。


第3節 公安情勢と諸対策

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