第4章 安全かつ快適な交通の確保

14 交通管理等による環境対策

(1)交通公害の現状
 自動車から排出される窒素酸化物、粒子状物質等による大気汚染は、改善傾向にあるものの、大都市地域において局地的に依然として深刻な状況にある。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素は、自動車から排出されるものが全体の18%(平成16年度)に上っている。さらに、道路交通騒音も、依然として深刻な状況にある。
 
 表4-11 二酸化窒素及び浮遊粒子状物質に係る環境基準の達成状況(自動車排出ガス測定局、平成12~16年度)
表4-11 二酸化炭素及び浮遊粒子状物質に係る環境基準の達成状況(自動車排出ガス測定局、平成12~16年度)
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 表4-12 道路の騒音の環境基準の達成状況(平成15、16年度)
表4-12 道路の騒音の環境基準の達成状況(平成15、16年度)
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(2)警察の行う環境対策
〔1〕 環境対策のための交通規制
 警察では、特に、道路交通騒音対策、振動対策の観点から、通過車両の走行速度を低下させてエンジン音や振動を低く抑えるための最高速度規制、エンジン音や振動の大きい大型車を沿道から遠ざけるための中央寄り車線規制等の対策を、沿道地域の交通公害の状況や道路交通の実態に応じて実施している。

〔2〕 交通管制技術の高度化
 警察では、深刻化する交通公害の低減を図るため、
 ・ 交通状況に即応した信号機の制御による交通の円滑化
 ・ きめ細かな交通情報の提供による交通流・交通量の誘導及び分散
 ・ バス優先の信号制御によるマイカー需要の低減と交通総量の抑制
といった高度な交通管制技術を活用した対策を講じている。

〔3〕 エコドライブの推進
 警察では、関係省庁で構成するエコドライブ普及連絡会と連携して、自動車から排出される大気汚染物質や二酸化炭素の発生を極力少なくするため、無用なアイドリングをしないなど「環境負荷の軽減に配慮した自動車の使用(エコドライブ)」の普及促進を図っている。

 14 交通管理等による環境対策

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