第2章 生活安全の確保と犯罪捜査活動 

2 重要犯罪

(1)重要犯罪の認知・検挙状況
 重要犯罪(殺人、強盗、放火、強姦、略取・誘拐及び強制わいせつをいう。)の認知件数は、平成11年以降、強盗と強制わいせつを中心に急激に増加したが、16年から減少に転じ、17年中は2万388件と、前年より2,180件(9.7%)減少した。
 重要犯罪の検挙件数、検挙人員は、増加傾向にあったが、16年から減少に転じ、17年中の検挙件数は1万1,419件、検挙人員は9,509人と、それぞれ前年より393件(3.3%)、422人(4.2%)減少した。
 
 図2-4 重要犯罪の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-4 重要犯罪の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
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(2)殺人の認知・検挙状況
 殺人の認知件数は、過去10年間大きな変化はない。平成17年中は1,392件(前年比27件(1.9%)減)であったが、社会の注目を集める凶悪な事件が続発した。
 
 図2-5 殺人の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-5 殺人の認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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事例
 学習塾の講師である大学生の男(23)は、17年12月、同学習塾の教室において、小学生の女児を刃物で突き刺すなどして殺害した。同月、殺人未遂罪で逮捕した(京都)。

(3)強盗の認知・検挙状況
 強盗の認知件数、検挙件数及び検挙人員は、平成8年以降増加していたが、16年に減少し、17年中の認知件数は5,988件(前年比1,307件(17.9%)減)、検挙件数は3,269件(前年比397件(10.8%)減)、検挙人員は3,844人(前年比310人(7.5%)減)と、いずれも前年より減少した。
 
 図2-6 強盗の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-6 強盗の認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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事例
 無職の男(54)らは、16年10月から17年1月にかけて、埼玉県内の信用金庫支店内及び千葉県内の家電量販店駐車場において、けん銃を発砲するなどして信用金庫の職員等を脅迫し、約2,700万円等を奪った。同年6月までに、無職の男ら3人を強盗罪等で逮捕した(千葉、埼玉)。

(4)放火の認知・検挙状況
 平成17年中の放火の認知件数は1,904件(前年比270件(12.4%)減)、検挙件数は1,361件(前年比152件(10.0%)減)、検挙人員は791人(前年比76人(8.8%)減)と、いずれも前年より減少した。
 
 図2-7 放火の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-7 放火の認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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事例
 無職の女(47)は、16年12月、さいたま市内のディスカウントショップ等において放火を繰り返し、ディスカウントショップの従業員3人を死亡させた。17年3月までに、現住建造物等放火罪等で逮捕した(埼玉)。

(5)強姦の認知・検挙状況
 平成17年中の強姦の認知件数は2,076件と、前年より100件(4.6%)減少した。17年中の検挙件数は1,443件と、前年より40件(2.9%)増加し、検挙人員は1,074人と、前年より33人(3.0%)減少した。
 
 図2-8 強姦の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-8 強姦の認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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(6)略取・誘拐の認知・検挙状況
 平成17年中の略取・誘拐の認知件数は277件(前年比43件(13.4%)減)、検挙件数は204件(前年比28件(12.1%)減)、検挙人員は176人(前年比11人(5.9%)減)と、いずれも前年より減少した。
 
 図2-9 略取・誘拐の認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-9 略取・誘拐の認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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(7)強制わいせつの認知・検挙状況
 平成17年中の強制わいせつの認知件数は8,751件と、前年より433件(4.7%)減少し、検挙件数は3,797件、検挙人員は2,286人と、それぞれ前年より141件(3.9%)、61人(2.7%)増加した。
 
 図2-10 強制わいせつの認知・検挙状況の推移(平成8~17年)
図2-10 強制わいせつの認知・検挙状況の推移(平成8年~17年)
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 第1節 最近の犯罪情勢とその対策

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