(4)ハイテク犯罪への技術的対応
ハイテク犯罪(注)については,国民の2人に1人以上がインターネットを利用するようになったことなどを背景に,増加の一途をたどっている。ハイテク犯罪に的確に対処するためには,高い技術力が必須であることから,第一線捜査部門からの技術支援へのニーズは高まる一方である。
(注)ハイテク犯罪とは,コンピュータ技術及び電気通信技術を悪用した犯罪を指す。
警察庁では,平成11年4月,情報通信局に技術対策課を設置するとともに,同課にその技術的中核となる警察庁技術センターを開設し,ハイテク犯罪捜査を技術的に支援している。同センターでは,インターネットから隔離された安全な解析環境を整備しており,コンピュータ・ウイルスの感染過程等を始め,被害サイトの環境を再現して進入経路や手口の解析を行っている。また,破損したハードディスクから部品を移植し,データの一部を読み出すなど,電磁的記録の解析作業を実施している。
クリーンルームにおけるハードディスク部品の移植作業