(4)歩車分離式信号の運用
信号交差点を横断中の歩行者が右左折する自動車と接触する事故を防止するためには,両者の進路が交わらないよう両者を別の時間に進行させる信号表示方式を用いることが有効である。他方,この方式によれば,自動車に割り当てられる青信号の時間が相対的に短くなり,交差点の通過交通量が減少することにより,道路の混雑を招くおそれもある。
そこで,平成14年1月から約6か月間,全国100の交差点においてモデル運用を実施したところ,道路の混雑が悪化した箇所も一部あったものの,交通事故発生件数は約4割減少し,歩車分離式信号の導入に賛成する利用者も7割を超えた。これらの結果を踏まえ,警察庁では,14年9月に歩車分離式信号に関する指針を策定し,計画的な導入を図っていくこととした。
歩車分離式信号(スクランブル方式)