薄暮時間帯における交通事故防止

 薄暮時間帯は、例年、交通死亡事故が多く発生しています。この時間帯は、周囲の視界が徐々に悪くなり、自動車や自転車、歩行者などの発見がお互いに遅れたり、距離や速度が分かりにくくなるためです。
 自動車運転者は前照灯の早め点灯を行うとともに、歩行者や自転車利用者は明るい服装をしたり、反射材・ライトを活用し、自分の存在を周囲に知らせるようにしましょう。
 注:薄暮時間帯とは、日の入り時刻の前後1時間をいいます(日の入り時刻は、月日や都道府県により異なります。)。

薄暮時間帯における死亡事故発生状況

 令和元年から令和5年の5年間における死亡事故発生状況を分析した結果、
    ・ 日の入り時刻と重なる17時台から19時台に多く発生していること
    ・ 薄暮時間帯には、自動車と歩行者が衝突する事故が最も多く発生しており、
               事故類型別では、横断中が約8割を占めていること
    ・ 横断場所の内訳では、横断歩道以外での発生が約7割で、横断歩道以外の
               横断における歩行者の約7割に法令違反があること
などが明らかとなりました。

 

薄暮時間帯における前照灯の早め点灯

 運転者の中には、周囲が見えづらくなっても前照灯を点灯せず、前方が見えなくなってはじめて点灯するケースが見られます。
 しかし、その段階では、他の車や歩行者が自分の車の存在を認識するのが遅れたり、気付かずに行動するなどして、交通事故につながるおそれがあります。
 そのため、薄暗くなる前から前照灯を意識的に使用する「前照灯の早め点灯」を行い、自分の車の存在を周囲に知らせるようにしましょう。
 そのほか、薄暮時間帯は、昼間と比較して周囲の視界が悪くなり始め、事故が多く発生することから、速度を落として、周囲の交通の状況に一層注意して慎重な運転を心掛けましょう。

反射材・ライトの活用

 歩行者や自転車利用者は、薄暮時間帯や夜間に交通事故に遭わないようにするため、反射材・ライトを活用することが効果的です。
 歩行者や自転車利用者から見て自動車が接近してきていることが分かっても、自動車運転者からは歩行者や自転車がよく見えないことがあります。そのため、明るい目立つ色の衣服を着用したり、靴、衣服、カバン、つえなどに反射材・ライトをつけたりして、運転者から見やすいようにしましょう。
 また、薄暮時間帯や夜間は、自動車の距離や速度が分かりにくくなることが多いので、横断するときや自動車とすれ違うときは、昼間と比べて一層注意しましょう。

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