第5節 国民の理解の増進と配慮・協力の確保への取組
コラム9 命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクールの開催
警察においては、平成20年から、中学生及び高校生を対象に、犯罪被害者等による講演会「命の大切さを学ぶ教室」を開催している。あわせて、受講を通じて得た命の大切さに関する自らの考えや意見等を作文に書くことで犯罪被害者等への理解と共感をより深める効果を期待して、受講した生徒が作文を書くことを推奨している。また、各学校における作文への取組を奨励するため、23年度以降、「命の大切さを学ぶ教室全国作文コンクール」(主催:警察庁、後援:文部科学省等)を開催し、優秀作品を表彰している。
27年度には、従来の国家公安委員会委員長賞(中学生、高校生各1名)及び警察庁長官賞(中学生、高校生各3名)に加え、文部科学大臣賞(中学生、高校生各1名)を創設した。全国から応募された中学生の作品2万7,217点、高校生の作品2万2,286点を審査して受賞作品を選出し、2月6日、受賞者を招いて、河野国家公安委員会委員長等から表彰を行った(警察庁ウェブサイト「被害者支援への理解を深めるために」:http://www.npa.go.jp/higaisya/home.htm)。
これらの称揚を契機に、学校における「命の大切さを学ぶ教室」の開催が促進され、受講生の犯罪被害者等への理解と共感が深化するとともに、命を大切にする意識や規範意識の醸成が一層進むことが期待される。