第4節 支援等のための体制整備への取組
コラム8 全国被害者支援ネットワークによる支援体制の整備
全国被害者支援ネットワークは、各地域の民間被害者支援団体が加盟する特定非営利活動法人です。同ネットワークは、平成10年に8団体をもって設立されました。その後、加盟団体は年々増加し、21年には全都道府県の民間被害者支援団体が加盟するに至りました。
現在は、全国48の加盟団体とともに、犯罪被害者とその家族・遺族がいつでもどこでも必要な支援を受けられ、その尊厳や権利が守られる社会の実現を目指して活動しています。
また、27年6月には、加盟団体である徳島被害者支援センターが犯罪被害者等早期援助団体の指定を受け、これによって全都道府県で犯罪被害者等早期援助団体が整備されました。
犯罪被害者等早期援助団体は、
○ 犯罪被害者等に対する援助の必要性に関する広報活動及び啓発活動
○ 犯罪被害等に関する相談
○ 犯罪被害者等給付金の裁定の申請補助
○ 物品の供与又は貸与、役務の提供その他の方法による犯罪被害者等の援助
の事業を行う団体で、警察等の関係機関と連携し、被害直後から犯罪被害者等を支援する活動を行っています。
全国被害者支援ネットワークでは、犯罪被害者等の方々が置かれた状況や、その人権を守るための支援の必要性を広く世の中に訴え、支援の輪を広げる広報啓発活動にも取り組んでおり、そのうちの一つに、「全国犯罪被害者支援フォーラム」の開催があります。
このフォーラムは、毎年秋に、関係機関と共催で開催しており、27年度で20回目となりました。
27年度のフォーラムには、秋篠宮同妃両殿下が御臨席になり、「交通犯罪被害のない社会をめざして」をテーマとした講演等が行われました。
今後も、全国被害者支援ネットワークでは、全国の加盟団体とともに、支援活動の質・量を高め、犯罪被害者等が、全国どこにおいても、いつでも、求める支援を受けられる社会の実現に寄与していくこととしています。