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第2章 犯罪被害者等のための具体的施策と進捗状況

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第1節 損害回復・経済的支援等への取組

コラム9 支援の現場から<1>(平成26年度中における地方公共団体職員の犯罪被害者支援取組例の紹介)

A市では,近隣に住む住民からの暴力(脅迫)行為による被害者(女性)に対して支援を行った。

事件の加害者は発達障害を抱えた男性で,認知症の母親と2人暮らしであったが,日頃から母親に対して熱湯をかけるなどの暴力行為を行っていた。

事件は,被害者に無視されたことに憎悪を抱いた加害者が,自宅から持ち出した包丁を被害者に突きつけ「殺したろか。」と怒鳴りつけ,脅迫した事件であった。

加害者は,暴力行為等処罰ニ関スル法律違反で逮捕され,60日間勾留されたが,以後は自宅に戻り生活をしている。

被害者から,A市に対して,「事件の場面を思い出すと寒気がする。」「本当に刺し殺されたら……」との相談が寄せられた。A市では,庁内関係課で組織する犯罪被害者等支援連絡会を開催し,情報共有を図り支援策を検討した結果,公営(市営)住宅の入居手続を行った。

以後も,関係機関が連携して加害者,被害者両者に対する支援を継続している。

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