第4節 支援等のための体制整備への取組

1 相談及び情報の提供等(基本法第11条関係)

○ 地方公共団体における総合的対応窓口の設置

都道府県・政令指定都市に対して、主管課室長会議の開催などにより、犯罪被害者等からの問い合わせや相談があった場合に総合的な対応を行う窓口の設置などを要請。平成21年4月までに、41の都道府県、9つの政令指定都市で総合的対応窓口を設置。

▼犯罪被害者等総合相談窓口
犯罪被害者等総合相談窓口の写真

○ 相談機関等リストの作成による総合的情報提供

内閣府犯罪被害者等施策ホームページに「相談機関等」のページを掲載し、主な犯罪被害者等支援体制の概要・相談窓口についての情報提供を実施。平成21年4月には、掲載機関・団体の拡充を実施。

○ 「被害者の手引」の内容の充実等

平成20年11月「被害者の手引」モデル案を改正。都道府県警察では、捜査状況や被疑者の検挙状況、刑事手続の概要などについて、犯罪被害者等への適切な情報提供を実施。

▼被害者の手引
被害者の手引の写真
提供:警察庁

○ 日本司法支援センターによる支援

法テラスにおいて、犯罪被害者支援ダイヤル(0570―079714「なくことないよ」)や全国の地方事務所において、犯罪被害者等に対し、必要に応じて、犯罪被害者支援の経験、理解のある弁護士や、犯罪被害者等の相談内容に応じた最適の専門機関・団体を紹介するなどの情報提供を実施。さらにリーフレットを作成したり、関係機関・団体の相談窓口を法テラスのホームページに掲載するなどして積極的な情報提供を実施。

また、被害者参加制度と被害者参加人のための国選弁護制度が開始されたことを受けて、法テラスでは国選被害者参加弁護士の候補となる弁護士を確保し、国選被害者参加弁護士の候補を裁判所に指名・通知するなどの業務を開始(平成20年12月)。

国選弁護制度についてのリーフレットの写真
提供:法務省

○ 犯罪被害者団体等専用ポータルサイトの開設

内閣府ホームページ「犯罪被害者団体等紹介サイト」に自助グループを含む犯罪被害者団体・犯罪被害者支援団体の活動内容、団体の連絡先などを引き続き紹介。

○ 連携強化のための取組

「支援のための連携に関する検討会」最終取りまとめに基づき、内閣府において「犯罪被害者支援ハンドブック・モデル案」、「研修カリキュラム・モデル案」を作成。

2 調査研究の推進等(基本法第21条関係)

○ 犯罪被害者の精神健康の状況とその回復に関する研究

平成17年度からの3年計画である「犯罪被害者の精神健康の状況とその回復に関する研究」を実施。これまで、犯罪被害者の精神状態についての実態とニーズ調査、心理的外傷治療の調査、精神保健福祉センター等の職員が犯罪被害者に関わる場合のマニュアル作りのための調査などを実施。

平成20年度には「犯罪被害者等支援のための地域精神保健福祉活動の手引き」を作成し、精神保健福祉センターに配布。

3 民間の団体に対する援助(基本法第22条関係)

○ 民間被害者支援団体に対する直接支援業務の委託

民間被害者支援団体等に対する活動支援、民間被害者支援団体に対する相談業務の委託、広報啓発活動業務の委託、犯罪被害者等早期援助団体に対する直接支援業務の委託など、財政的援助を充実。

▼国による民間被害者支援団体に対する財政的援助
国による民間被害者支援団体に対する財政的援助の図
▼民間被害者支援団体に対するその他の援助
民間被害者支援団体に対するその他の援助の図
提供:警察庁

○ 被害者支援の気運を醸成するためのモデル事業の実施

「民間団体への援助に関する検討会」最終取りまとめに基づき、被害者支援の気運を醸成するためのモデル事業を各地域で実施。


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