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(議事次第) 1.開会 2.最終取りまとめ(案)について 3.その他 4.閉会 (配布資料)
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(議事内容)
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 皆さんこんにちは。お忙しい中、またお足元の悪い中御参集いただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから「民間団体への援助に対する検討会」第11回を開催いたします。
冨田座長に、司会進行をお願いいたします。
○冨田座長 それでは、司会を務めさせていただきます。お忙しい中、またお足元の悪い中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
まず、本日の議事につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) お手元の議事次第にありますように、本日は中間とりまとめに対する国民からの意見募集の結果を踏まえまして、本検討会としての最終とりまとめ(案)について御議論をいただきたいと考えております。
○冨田座長 それでは、議事に入ります。
中間とりまとめに対する国民からの意見募集の結果を基にいたしまして、私の方で最終とりまとめ(案)を作成いたしました。お手元にあるかと思います。詳細につきましては、意見募集結果と併せまして、事務局から御説明をお願いしたいと思います。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 6月20日から7月19日まで、国民からの意見を募集しました結果、本検討会の中間とりまとめに関しましては、56の個人、団体の方から66件の御意見が提出されたところであります。
一部要約をしておりますけれども、資料3が提出されました本検討会に対するパブコメの意見一覧であります。
これは少し長過ぎますので、資料2にその概要とパブコメに対する事務局としての対応方針(案)をお示ししているところであります。資料2に基づきまして、まずパブリック・コメントの概要とそれについての対応方針(案)について、まず御説明をさせていただきたいと思います。恐れ入りますが、横長の水色の資料2をお開きいただきたいと思います。
まず1つ目ですけれども、中間とりまとめの全体に対しまして、総括的、概括的な御意見が27件ほどございました。特に、民間団体への援助の必要性を強調するものがほとんどでございます。
それから、援助の仕組みを抜本的に変えてほしいとか、あるいは取りまとめの内容の着実な実行を求めるというものもございました。
これらにつきましては、10回にわたる本検討会で検討、議論がまさになされたところでありまして、参考としてはいかがかと考えております。
2番目ですが、援助の対象となる経費の範囲ということで、16件の御意見を賜りました。管理運営費あるいは人件費への援助。特に公的経費によって専従職員の確保を求めるもの等々がございました。
これに関しましては、この検討会でも同様の意見も出され、種々検討を行ったところでありまして、人件費、管理運営費について、正面を切って国が援助を行うということは、なかなか民間団体に対する援助としては困難であり、また民間団体のいいところをフレキシブルに援助、支援を行えるというよさを損ないかねない等々の理由によりまして、中間とりまとめのような援助対象の範囲の表現となったところであります。
また、もう一つ少し違った観点から、事業の実施に要する人件費とか交通費について財政的援助を求めるというものがございました。これにつきましても、既に議論がなされまして、事業について当然これを援助するための検討を行ったわけでありまして、中間とりまとめに盛り込まれているところでありますけれども、その事業を適切に実施するための経費を援助するということを、より前向きな表現となるように修文をしてはどうかということで考えておりまして、後ほど座長の最終とりまとめ私案に具体的な修文案をお示ししたいと考えております。
続きまして、3番目の早期援助団体及びその指定を目指す団体に対する援助の充実を求めるものが4件ほどございました。運営費の一部、直接支援に要する経費等の援助を求めるもの、あるいは補助金が都道府県で予算化されていない現状を踏まえまして、必ず予算化するように義務づけてはどうかという御意見を賜ったところであります。
これらの点につきましても、既に検討会において議論していただいたところであります。運営費につきましては、先ほど申し上げたとおりでありますし、事業費の援助を充実することについては、既に中間とりまとめに記載がなされているところであります。
補助金について、必ず地方公共団体によって予算化を義務づけるということは、なかなか地方分権の建前からしても不可能でありますし、自治体においてきちんと被害者施策についてその充実を図るということは盛り込まれているわけですので、その辺りの表現が妥当ではないのかと考えております。
そのようなことで、この件に関しましては、中間とりまとめにあります文言のままではどうかと考えております。
4番目ですけれども、全国的な傘団体に対する財政的援助ということで、1件ほど御意見がございました。研修や認定についての事業費の拡充を求めるものでありまして、これにつきましては、既に中間とりまとめの中に盛り込まれているところであります。
次に、自助グループについて、直接財政的援助を求めるとするものが6件ほどございました。本件についても、この検討会で議論をしたところであります。自助グループにつきましてはいろいろな形態がありまして、一律に直接援助をすることは困難であるということで、支援団体を通じて援助をする。
また、一定の条件を備えた場合は、直接の援助対象となり得ますよということで、中間とりまとめに盛り込まれているところでございます。
2ページ目は、その他の援助の経路の可能性・方策を探るべきであるということで御意見を賜りました。警察ルートでない援助、あるいは地方財政措置の検討等について、中間とりまとめに盛り込まれているところであります。
また、現在20年度予算の概算要求を各省が財務省に対して行っているところでありますけれども、その中には、警察ルートでない自治体、知事部局に対するモデル事業の経費等が含まれておりますし、また総務省の方もおられますが、地方交付税につきましても、総務省と相談しつつ、その実現へ向けて、現在準備を行っていることを申し添えさせていただきたいと思います。
次に、民間資金の活用について御意見を賜りました。「国民運動の推進」の具体的な内容でありますとか、その広報啓発が人材確保につながるようにしてくださいという御意見でありました。
これにつきましても、実は現在、国民の集いを去年から始めておりますけれども、これを更に抜本的に箇所数なども増やそうということで予算要求も行っているところでございます。そういった具体的な予算要求の中で、その国民運動の内容の詳細等が固まっていくのではないかと考えております。中間とりまとめを受けまして、既にその充実に乗り出しているところでございます。
その他ということで、幾つかそこにまとめております。
1つは、支援団体が被害者に二次被害を与えないように、被害者の視点に立った活動を求めるというものであります。その中には、外部評価をできるようにすべきであるとか、あるいは被害者からの苦情あるいは不服の対応をきちんとすべきであるといった御意見をいただいております。
これにつきましては、赤字で書いておりますように、被害者の視点に立った事業の評価ということについて記載を追加してはどうかということで考えております。
ただ、外部評価をどうするかということについては、どういった外部評価のやり方があるのかといういろんな問題があります。実は、これは先々週行った「支援のための連携に関する検討会」におきましても、同じようなことが議論となりまして、支援団体の支援員の研修でありますとか、認定をやって、支援員の資質の向上を図るということが支援連携の検討会で、まさに被害者に二次被害を与えないためにそれらのことをやろうということが中間とりまとめで述べられております。
また、民間支援団体において、倫理綱領を定めるということも提言がされております。これもパブリック・コメントを受けまして、「支援のための連携に関する検討会」の中で、倫理綱領をつくるとともに、それをきちんと遵守しようではないかということを明記するということで、「支援のための連携に関する検討会」の最終とりまとめ(案)ということになっております。
そういうことですので、この二次被害を与えないということについては、先ほど申し上げましたように、被害者の視点に立った評価をきちんと行うということだけを追記することでいかがかと考えているところでございます。
その次ですが、これは継続的な被害者の方の診療サポートを行っておられる団体の活動についても援助がきちんとあるということを言及してもらいたいという御意見がありましたことから、そのような活動について御紹介を申し上げ、当然のことながら、援助の対象たり得るということで、修文をしてはいかがかと考えております。
次ですが、支援者の研修のための体制づくりとそのための援助ということで御意見がございます。これにつきましては、既に体制づくりにつきましては、「支援のための連携に関する検討会」において提言がなされておりますし、また援助についても本検討会の中間とりまとめに明記されているところであります。
次ですが、行政から民間への委託事業とすることを書いてはどうかというものがございました。
これにつきましても、右の方にありますように、既に業務委託あるいは協働実施という形での取組みについて、本検討会の中間とりまとめの中に記載がなされているところでございます。
以上のパブコメの概要と対応方針を踏まえまして、座長の方で資料1が、最終とりまとめ(案)が示されておりますので、事務局より御説明を申し上げたいと思います。資料1を御覧ください。
赤字のところが、中間とりまとめから変更してはどうかという点でございます。
まず1ページのところですけれども、これは単に中間とりまとめから最終とりまとめに移るということで、特段の意味はございません。機械的な、事務的な訂正でございます。
4ページをお開きいただきたいと存じます。ここでは、先ほど申し上げましたように、事業に要する人件費、交通費等を別に除外する趣旨ではございませんので、より前向きな表現になるように、事業を適切に推進できるような援助について検討することが適当であると考えられるということで修文をしてはどうかと考えております。
また、その下のところに、かなり細かくその対象となる団体の基準に関することを書いてあるのですが、余り書くと非常に消極的な印象もありますので、この辺を修正し、一定の体制が必要であるという程度にしました。そのかわり、その後ろのところにきちんと活動実績等を考慮して行うことと、それに加えて、援助対象となる事業について、被害者等の視点に立った適切な評価が行われることが重要であるということを、パブコメを受けて記載してはいかがかということであります。
その下の方に、これも事務的な修正ですけれども、早期援助団体として鹿児島県が1つ増えましたので、12団体ということになりました。
5ページですけれども、同じように11団体から12団体になった。
早期支援を目指す団体の方は、33団体ですけれども、これは変わっていないのです。これについては、鹿児島県が移ったのと同時に、福島県が1つ増えましたので、結局そちらの目指す団体の数は現時点では同じだということで、事務的な修正を加えております。
6ページのところは、先ほど申し上げましたように、継続的な診療支援を行っている団体について、これも当然のことながら、民間支援団体として対象となり得るわけでありますから、そういった中長期的かつ継続的な診療活動を行っている民間団体も存在するという形で御紹介をしてはどうかということで考えております。
あとは同じでありまして、以上がパブコメの概要とそれに対する対応方針、並びに座長の方でとりまとめられました最終とりまとめ(案)についての事務局からの御説明であります。よろしくお願い申し上げます。
○冨田座長 どうもありがとうございました。
それでは、ただいま事務局から説明していただいたところを踏まえまして、この最終とりまとめ(案)の全体につきまして、御意見がある方、御発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
お願いします。
○番構成員 もう中間とりまとめのときにいろいろ議論をしましたので、蒸し返すつもりはないのですが、ただ、パブリック・コメントを見ますと、やはり管理運営費や人件費などの補助についての要望が非常に多いのと、民間支援団体の財政的な非常に苦しい事情がとてもよく現れていると思います。
その中で、なかなか直接管理運営費や人件費一般に対しては援助ができないという事情は十分よくわかっておりますが、4ページの上の方の修文については、その中でも事業を実施するに当たる人件費などについて、前向きな修文がなされたものと評価できると思います。4ページの上の方の修文は賛成です。
それと比較して、一度中間とりまとめで決まったものではありますが、3ページのところは全く修文がなされず、2の4段落目に「国においては、こうした地方公共団体により云々」というところの「国庫補助や地方財政措置等所要の財政上の措置を講ずることを検討すべきである」とあるのですが、ここはやはりこの程度でなければだめなのか。例えば講ずるべきであると1つ方向性をはっきり示すということはできないものかと思います。
結局、直接の援助がなされず、そうしますと地方財政措置などに頼らざるを得ない実情があるにもかかわらず、なかなかここについても措置がされていない現状があって、そうすると、現実的な民間団体への援助というのが非常に薄くなっている地域があるのは、日弁連などでも報告を受けておりますので、この点について、もう一度「講ずることを検討すべきである」ではなくて、直接的に「講ずるべきである」というのが難しいのか。地方自治体との関係という問題があるのは十分わかっておりますが、御検討いただければと思います。
もう一つ、これは私が言うべきかどうかという点はあるのですが、言ってほしいという要請もありましたので、申し上げます。
7ページの自助グループのところについて特に御確認ですが、この自助グループの下の方に「政治的に中立で公益的な活動を行う場合には」とありますが、政治的に中立でということに関して、例えばあすの会などは、ある一定の法制度なりを掲げて、それを推進していくという運動を今までなさってきました。私は、あすの会の顧問弁護士をしているとかという関係ではないのですが、そういう場合は、これは政治的に中立だということで認められるのかということを、もう一度この場で確認させていただければと思います。
以上です。
○冨田座長 どうもありがとうございます。
御指摘が2点あって、1つは、3ページの地方財政措置等のところで、措置を講ずるべきであるという修文はいかがかということと、7ページの政治的に中立というところの文言をこのままにするかどうかは別として、解釈をきちんとしておいた方がいいのではないかとお伺いしたところです。
最初の御指摘である3ページの「講ずることを検討すべきである」のところを「講ずべきである」という御意見については、いかがでございましょうか。
○林構成員 私は賛成です。
○冨田座長 ほかにいかがでしょうか。省庁の方々から、あるいは総務省から意見があるかとは思いますが、いかがでしょうか。
○総務省自治行政局自治政策課長 恐れ入ります。総務省の自治政策課長の丹下でございます。今日、初めての出席で失礼いたします。
恐らく、今の御主張は、地方公共団体でやっている事務について、地方財政措置をすればもっともっと進むのではなかろうか、そういうセンテンスを与えてほしいという御発言ではなかったかと思っております。
私もこの会議に初めて出席させていただくのですが、一般論で申しますと、地方公共団体には相談が非常に増えてきております。これだけではなくて、例えば多重債務の被害者の方々の相談業務。最近ですと、年金の記録についてどうなっているか。社会保険事務所よりも、むしろ市町村で相談を受けたいという方もおられまして、そういうニーズが増えているのは事実でございます。
その一方で、御承知のとおり、この数年間、地方交付税の総額が毎年度数兆円単位で減っているという非常に厳しい現実がございます。これは財政再建の路線に従ったということでございますけれども、非常にその点で地方団体はそのギャップに悩みながら仕事をしているというのが現実だと考えております。
今日の御提言あるいは御議論を賜りました中で、我々としても、まず全国的にどのような状況になっているのかということを少し把握させていただきまして、これは内閣府といろいろ相談しながら、併せまして、どの程度必要なのかということにつきまして、今後少し検討してまいりたいと考えております。
したがいまして、検討すべきであるということの中で、検討すべきだから何もしないというわけではなく、勿論前向きな形で、どうすれば工程あるいは手順を踏めば可能になるかについて、今後検討してみたいという意味で答えさせていただきたいと思っております。
以上でございます。
○冨田座長 どうもありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
まず検討をしなければならないということがあるので、このままでいかがかということになろうかと思いますが、番先生、いかがでしょうか。
○番構成員 結論的にはそれも致し方ないのかと思いますけれども、ただあえてこの検討会をやって、この民間団体への援助ということを打ち出すのに、少し内容的には弱いと思います。
みんな非常に期待してこれを待っておりまして、ふたを開けてみたらという状況が実際です。それは申し上げておきたいと思います。それだけです。
○冨田座長 私の方から一言申し上げますと、ただ、ここで地方財政措置と地方の財政上の措置をという文言が明確にここに出てきたこと自体、かなり大きな進歩と理解しますので、段階を踏まえて考えていくと、私はこの書きぶりで妥当ではないかと考えますが、どうでしょうか。
議事録等にもその辺の御意見は載ることにもなりますし、文言はこの原案のままでまいりたいと思いますが、番先生はいろいろ御意見があると了解しておりますが、よろしゅうございましょうか。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 勿論必ず実現できるように今、準備をしております。総務省の方もいらっしゃいますので、この検討会で検討するよとなったわけですから、表現としてはこういうことで統一できればどうかと思っております。
○番構成員 よろしくお願いいたします。
○冨田座長 どうもありがとうございます。
それでは、番構成員の御指摘の2番目の7ページの本文の下から2行目の「政治的に中立で公益的な活動を行う場合には」の政治的中立という解釈が問題になるかと思うんですが、私の意見から申し上げますと、そういう立法活動といいますか、ある立法を求めていくのは、だれでもできることでありますので、これは政治的中立云々の話ではないと思いますので、当然私はある自助グループ等がある内容を持った支援の拡充を求めるような立法を求めていくというのは、もう政治的中立ということと何ら抵触することではないと考えますので、当然そういう解釈が出てくるかと思いますので、そのことについて余り懸念なさることはないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) これについては、既に多分この検討会でもかなり議論したと思います。当然、そういう制度改正を求めるとか、そういうものが政治的な中立を犯すとは考えておりません。
○冨田座長 それでは、ほかにいかがでしょうか。
中島構成員、お願いします。
○中島構成員 パブリック・コメントで多くの皆様からの御意見をいただきまして、私どもがこの会議の中で検討していたことが取り上げられておりまして、逆の意味で皆さんの意見を反映しつつ、議論してきたことが確認されたことはよかったと思います。
事務局の方からもお話がありましたように、御意見をいただいたものにつきましては、私の印象では大きく2点あると思います。
1つは、やはり民間団体の方から、管理費や人件費についての要望が強かったということです。
ただし、これにつきましては、既に議論を尽くしておりまして、難しいということと、その分、事業費としてできるものについては、できるだけ事業費の範囲で考えていくと合意はとれたものと思いますので、座長案の座長案を更に前向きに記載していただけるということでよろしいのではないかと思います。
もう一点は、当事者の方々から自助グループに関しての直接的財政的な援助を求めるということがございましたが、これにつきましても既に議論はされていることですが、更に御理解を深める上では、場合によっては表記について検討するということがあるのではないかと思います。
当会議におきましては、自助グループにつきましても当然、ほかの団体と同じような要件というのは必要とされる、逆に言えば、その要件を満たしていれば、支援の対象になるということは既に話し合われているものと思います。
しかし、現実的には自助グループがその要件を満たすということが非常に難しいので、自助グループに関して逆にその要件を緩和するという方向で、民間支援団体を通しての支援がある、つまり、付加的に支援は拡大されていると理解しているのですが、恐らくそのニュアンスが伝わりにくかったのではないかと思われます。
こちらの意見をより反映するという意味では、7ページの自助グループのところに関する記載で、後ろの方に「なお、自助グループが発展して1で前述したような」となっておりますが、逆にこちらを前の方に持っていきまして、自助グループがこのような要件を備えている場合は当然援助の対象になる。しかし、満たしていないので、更にその援助をする方法として、民間支援団体を通しての援助があるという、順序の入れ替えにはなりますが、そのような書き方をすることによって、当会議の趣旨がより伝わるのではないかと考えた次第です。
○冨田座長 どうもありがとうございます。御指摘は2点あったと思います。
1点目は、既に解決済みのことですので、2点目の7ページの(5)の最後のところで「したがって」から始まる2行と「なお」から始まる2行の順序を入れ替えるような形で整理した方が、ここでの趣旨がより伝わるのではないかというように理解しましたが、もう少し具体的に言うと御提案はどのようになりますか。
○中島構成員 座長の方からお話があった点でもよろしいかと思いますが、上から7行目の、民間団体に対し公的な財政的援助を行う場合には前提となるというところで、そこの文章のところに、逆に自助グループで一定の体制がとられている場合には、当然援助の対象になるのであるが、現実には難しい。それでこのような対策をとりますという書き方がどうかと思いました。
○冨田座長 内容的に変わるわけではなく、まず「民間団体に対し公的な財政的援助を行う場合には、1で前述したような一定の体制が整備された団体になり、政治的に中立で公益的な活動を行う場合には援助を受けることも考えられる」として、「しかし、それは難しい」という部分を書き、そして「したがって」と続ければいいということですかね。細かい文言の調整はあるかと思いますが、いかがでしょうか。
内容的には変わらなくて、順序の話かと思います。事務局の方、いかがでしょうか。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 確かに少し消極的にとられかねない表現になっている感じもしますので、中島先生並びに座長がおっしゃったように、現在、まず問題を抱えている自助グループに対しては、援助が中心となっている、これは、民間団体に対し、公的な財政援助を行う場合は、1で前述したような一定の体制が行われることが前提となるから、そういう民間支援団体を通じてなっているのであって、一定の体制が整備された自助グループについて、政治的に中立で公益的な活動を行う場合には、(4)で前述した団体として援助を受けることは可能であるとまず書いて、なお、そういった一定の体制が整備していない自助グループについては、立ち上げ支援も含め、支援団体を通じた援助を拡充しておくことが適当であると考えられるという感じでよろしいでしょうか。
もしそれでよろしければ、また正式に修文をして、メールで確認をしていただくということでよろしいかと思いますが、どうでしょうか。
○冨田座長 今、御提案があったように、内容的に変わるわけではなくて、文章の入れ替えの話ですので、今、室長がお話しになったような形での修文案をつくりまして、構成員の皆様方にお送りして、見ていただくという手続で進めてまいりたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
現状認識があって、どうするのか。本当に逆だけの話だとは思いますが、ただ消極的にとられかねないということもたしかですので、そのような形で進めたいと思います。御指摘ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
お願いします。
○中島構成員 もう一点、事務局のとりまとめの2ページのところですが、民間団体において二次被害を与えず、犯罪被害者等の視点に立った支援活動が行われるということを求める御意見で、当事者の御意見等反映するべきではないかというパブリック・コメントに対しまして、座長案の方で修文が出ておりましたが、まだこの段階で外部評価などを書ける段階ではないので、その視点を取り入れるといった修文がなされるということで賛成したいと思います。
○冨田座長 どうもありがとうございます。4ページのところ、犯罪被害者等の視点に立った適切な評価という修文でいいのではないかと、御賛成いただいたところでございますけれども、このような形でよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○冨田座長 どうもありがとうございます。
ほかにどうでしょうか。ありましたらどうぞ何でもおっしゃっていただきたいと思います。
私の方からよろしいでしょうか。技術的なことで、後で直せばいい細かい話なのですが、12団体のところです。静岡が早期援助団体の指定を受けると13団体になるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
これは後で、その時点の数を入れればいい話ですが、もしあったら教えていただければと思います。
○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 現段階ではまだそれでよろしいです。今の段階では、13団体になるのか見通しは申し上げられません。
○冨田座長 わかりました。まだですか。では、その段階での情報を入れるということで了解いたしました。
ほかにいかがでしょうか。
林構成員、お願いします。
○林構成員 私はこれを読ませていただいて、全体として非常にありがたく思っております。
少し雑談になるかもしれないのですけれども、兵庫県の方で聞いたのですが、先ほどの早期団体に入るときの要件というか、それを目指すときに、手続にお金がかかるから、それを逡巡しているということも弁護士さんに聞いたりしているのですけれども、そこら辺はどうなのですか。目指す団体が早期団体になるときの話を聞いたもので、そこを少しありましたらお聞かせいただけたらと思います。
○冨田座長 では、警察庁お願いいたします。
○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 別に手数料がかかるわけではありませんので、その手続にお金がかかるという意味がよく分かりません。
恐らく、早期援助団体になりますと、相談業務でありますとか、直接支援業務にしましても、ある程度、一定の体制が確保されなければいけない。そうすると、おのずとやはり人件費などいろんな経費がかかってくるとか、あと警察から例えば犯罪被害者に関する情報提供を受けて活動する場合もあるわけでして、そういう場合の情報の管理体制をきちっとしなければいけないとか、そういうことをいろいろやっていこうとすると、おのずとコストがかかるという趣旨ではないかと思います。
○冨田座長 私も民間支援団体の方の立場から申し上げると、当然早期援助団体になれば活動を充実させなければならないので、その活動が充実されることに伴って、支出が増大するということはあるかもしれません。
もう一つは、規定等の整備というのがかなり出てくるので、そういうところに慣れておられないところは、そのためにいろいろ頼んだりということがあって、必ずしも財政的な面ではないですが、その辺を負担に感じられるところもあるのではないかと思います。
ただ、それほど大変な、無理難題を吹っかけているわけではないので、それがネックになっているとは思いません。これも個人的な意見です。
○林構成員 ありがとうございます。
○冨田座長 それでは、ほかにいかがでしょうか。もしないようでしたら、先ほどの1点がございますけれども、お手元にある最終とりまとめ(案)の(案)を取りまして、本検討会の最終とりまとめとして確定したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「はい」と声あり)
○冨田座長 大体御了解いただけたかと思いますので、お認めいただいたものといたしたいと思います。
先ほど、中島構成員から御指摘がありました部分につきましては、事務局と私の方で修文案をつくりまして、皆様に御確認いただくという手続で進めたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、本日の議題というのは、この最終とりまとめでございますので、議題は終わったわけですが、事務局の方から連絡等ありましたら、お願いいたします。
○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 長い間の御協力、御議論ありがとうございました。
先ほど座長からありましたように、例の自助グループのところにつきましては、修文案を早急に御確認していただけるようにしたいと思いますので、よろしくお願いします。
最終とりまとめ(案)がまとまりましたら、「支援のための連携に関する検討会」については、既に最終案がまとまっております。「経済的支援に関する検討会」につきましても、来週開きまして、まとまるかどうかはまだわかりませんけれども、3つそろった段階で、基本計画推進専門委員等会議と犯罪被害者等推進会議にかけまして、同推進会議決定という形で政府の方針を示したいと考えております。本当にありがとうございました。
以上でございます。
○冨田座長 どうもありがとうございます。
この検討会としては、今回が最後になるわけですが、構成員の皆様方には、昨年の4月以降、長きにわたりまして精力的な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。皆様のおかげで最終的な提言をとりまとめることができました。本当に感謝申し上げます。
関係する府省庁、団体の皆様には、今回の最終とりまとめに盛り込まれました提言が、着実に実施されるよう、一層御尽力いただきたいと思っております。
私の方からは以上でございますが、構成員の皆様、あるいは省庁の皆様方から、最後ということで御発言がありましたら、よろしくお願いいたします。
○林構成員 国会討議で被害者の訴訟参加という新たな制度ができました。今後、民間団体の役割というものはおのずから変わってくると思うんです。そこら辺も将来どうなっていくかということも含めていただいて、今後の検討会のとりまとめ(案)を将来に生かしていただけるように、よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
○中島構成員 長い間、熱心な御議論をいただくなか、私も参加させていただきまして、本当にありがとうございました。
非常に前向きな方向で民間団体に対する援助がなされるという最終案ができましたので、本当によかったと思います。今後はこれがどのように推進されていくかということが難しい局面と思いますので、今後も皆様の御協力がいただければと思っております。どうもありがとうございました。
○冨田座長 どうもありがとうございました。
それでは、これをもちまして、第11回「民間団体への援助に関する検討会」を終了いたします。
なお、本検討会のこれまでの議事録を近日中に事務局から公表いたします。構成員の皆様におかれましては、御承知おきいただきたいと思います。
長い時間にわたりまして、御議論いただきまして、誠にありがとうございました。