他者のどのような言動や態度によって傷ついたかについては、「『いつまで沈んでいるんだ』等と叱咤・激励する」や「忘却を促す」、「偶然を強調する」がそれぞれ20%を占めるが、約半数の40%は「この中にはひとつもない」としている。これは、犯罪被害者等の苦しみ・悲しみに追い打ちを掛ける他者の言動や態度はこのような言動では示されないとする「怒り」の反応とも考えられる。このことは罪種別に見ても大きな変化は見られない。
周囲の人の言動によって犯罪被害者等は楽になったり落ち込んだりする。「『いつまで沈んでいるんだ』といった叱咤・激励」は、犯罪被害者等にとっては傷つくことであって、落ち着いたり楽になるものではないようであり、逆に「事件のことにはあえて触れないで普段どおりに接する」は犯罪被害者等を傷つけることなく犯罪被害者等を落ち着かせ楽にさせる言動である。