2.国民一般の中の「被害者像」

2-4.犯罪被害者等を取りまく環境と犯罪被害者等に必要なこと

(4)犯罪被害者等に対する支援の評価

問21 犯罪被害者やその家族にとって、精神的な面、経済的な面等を問わず、以下のそれぞれの人(または機関)からの助けは、どの程度被害からの回復につながると思いますか。

 犯罪被害者等にとってどのような支援が回復につながるのか、国民一般が挙げたものの中で圧倒的なのは「家族からの助け」であるが、次いで「親族」、「友人・知人」といった親しい人たちからの援助が続いた。次に「自助グループ」、「弁護士やカウンセラー等」、「支援団体」からの支援、そして「医療関係者」、「福祉関係者」からの援助である。「近所の人」や「職場関係者」からの助けはそれほど多くはない。

 平成18年度との比較では、「行政機関からの助け」を除いて、全ての項目において「回復につながると思う」は減少している。「場合によっては回復につながる」は軒並み増加していることから見て、積極的肯定から消極的肯定へ変化したと考えられる。犯罪被害者等のことがいろいろ報道される中で、犯罪被害者等の回復には従来の画一的なものに留まることなく、多様な支援が必要であることを国民一般は認識してきていると考えられる。

問21 犯罪被害者等に対する支援の評価

図2-42:問21 犯罪被害者等に対する支援の評価

問21 犯罪被害者等に対する支援の評価 <想定罪種別>【平成20年度】

≪重み付け平均値≫

図2-43:問21 犯罪被害者等に対する支援の評価 <想定罪種別>【平成20年度】

問21 犯罪被害者等に対する支援の評価 <時系列比較>

≪重み付け平均値≫

図2-44:問21 犯罪被害者等に対する支援の評価 <時系列比較>

問25 あなたは、以下のそれぞれについて、犯罪被害者やその家族の被害からの回復にどの程度有効だと思いますか。

 被害からの回復に有効なことは、「カウンセリング」、「加害者の適正な刑罰」、「経済支援制度」が「有効・少しは有効」で9割を超え、それに続いて「地域の人」、「被害者同士」の理解であり、3人に1人は「国民の認知・理解」をあげている。

問25 犯罪被害回復に有効な処置

図2-45:問25 犯罪被害回復に有効な処置

問25 犯罪被害回復に有効な処置 <想定罪種別>【平成20年度】

≪重み付け平均値≫

図2-46:問25 犯罪被害回復に有効な処置 <想定罪種別>【平成20年度】

問25 犯罪被害回復に有効な処置 <時系列比較>

≪重み付け平均値≫

図2-47:問25 犯罪被害回復に有効な処置 <時系列比較>

問22 事件後、犯罪被害者とその家族が受けることができる以下のそれぞれの支援は、十分に行われていると思いますか、あるいは不十分だと思いますか。(それぞれ○は1つ)

 犯罪被害者等への支援は、十分であると思う人は少ない。特に警察からの情報提供が十分でないと思っている人が多い。

問22 犯罪被害者等に対する支援の評価

図2-48:問22 犯罪被害者等に対する支援の評価

問22 犯罪被害者等に対する支援の評価 【平成20年度】

≪重み付け平均値≫

図2-49:問22 犯罪被害者等に対する支援の評価 【平成20年度】

問22 犯罪被害者等に対する支援の評価 <想定罪種別> 【平成20年度】

図2-50:問22 犯罪被害者等に対する支援の評価 <想定罪種別> 【平成20年度】

問23/問24 犯罪被害者とその家族の回復に対しては、身の回りの人ができるどのような形での支援・配慮が重要だと思いますか。「被害を受けた直後」と「被害を受けてある程度の期間(半年程度)経過した後」それぞれについて特に重要だと思うものを3つお答えください。

 犯罪被害者等に必要な支援・配慮を「被害直後」と「半年程度経過後」に分けて聞いたところ、「被害直後」では「プライバシー等への配慮」が59.2%で最も高く、「半年程度経過後」では「精神的自立への励まし・支援」が49.6%で最も高くなる。

問23 犯罪被害者と家族に重要な支援・配慮 <被害直後>
問24 犯罪被害者と家族に重要な支援・配慮 <半年程度経過後>
図2-51:問23 犯罪被害者と家族に重要な支援・配慮 <被害直後>  問24 犯罪被害者と家族に重要な支援・配慮 <半年程度経過後>