富山大会:閉会挨拶

公益社団法人とやま被害者支援センター理事長 四十物 直之

 ただいま御紹介いただきました公益社団法人とやま被害者支援センター理事長をしております四十物でございます。犯罪被害者週間富山大会、閉会に当たり一言御挨拶申し上げます。

 本日は、本大会が多くの皆様方の御参加、御協力を得て、盛会に開催できましたことに対し、主催者を代表して厚くお礼申し上げます。

 さて、御来場の皆様方の中には、これまで犯罪被害者御遺族からの直接の声を聞く機会がなかった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、当県では、毎年、犯罪被害者週間に合わせて、当センターが主催し、富山県、富山県警察、そして関係機関・団体等の御後援・御協力を得て、犯罪被害者御遺族を講師に講演会、そしてコンサートを開催してまいりました。今年度は御案内のとおり、警察庁及び富山県、富山県警察、そして当センターの主催により本大会を開催できましたこと、大変うれしく思います。

 本日は、少年犯罪被害当事者の会の武るり子様による基調講演、そしてそれぞれの専門分野で御活躍の皆様と武様によります「私たちにできる犯罪被害者支援」をテーマとしたパネルディスカッションを実施することができました。誠にありがとうございました。

 御来場の皆様には、本大会を通じ、犯罪や事故の被害者、その御家族、御遺族の悲壮な思い、苦しみ等について御理解いただきますと共に、被害者支援活動に一層の関心を持っていただけましたら幸いであります。

 富山県では、石井知事の挨拶にもございましたけれども、犯罪被害者等支援条例が施行され、関係機関・団体によります富山県犯罪被害者等支援協議会が組織されております。また、富山市では安心安全条例の中に犯罪被害者等への支援が規定され、本年1月から犯罪被害者等奨学資金給付制度が運用されるなど、犯罪被害者支援の枠組みが確実に前進しているところであります。今後はこの枠組みが更に拡大されていくことが課題となっていくものと思われ、そのためにも関係機関・団体がより一層、相互に連携しながら協力していくことが重要であり、当センターとしても犯罪被害者等の方々のニーズに応えられるよう、更なる工夫と努力を重ねていきたいと考えております。

 御来場の皆様にはこれからの活動に一層の御理解を賜りますとともに、社会全体で犯罪被害者支援の意識の高揚と、犯罪や事故のない安全で安心な地域づくりに向け、それぞれの立場で御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 今、トランプさんが“アメリカファースト”とかいう言葉をよく使います。この前も選手ファーストとか。己さえ良ければいいのか、自分の国さえ良ければいいのかという、今のこの世の中、少し違う方向に行っているんじゃないかなと私は思います。私たち日本人は江戸時代から、日本人は本当にハートのできたすばらしい民族だというふうに聞いておりますし、昔は日本人は家族のため、地域のため、そして世の中のために何かする、そういうのが日本人だと私は思っておりますので、ぜひ皆さんもこういう犯罪被害者の支援にもぜひ御協力いただければと思っております。

 結びになりますが、本大会の開催に当たり、御支援・御協力をいただきました関係機関・団体の皆様方、また御参加いただきました御来場の皆様方に厚くお礼申し上げますと共に、今後も変わらぬ御支援・御協力を賜りますよう、お願い申し上げ、閉会の挨拶に代えさせていただきます。本日はまことにありがとうございました。

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