トピックス

警察活動の最前線

ドローンの利活用による警察活動の高度化推進


岩手県警察本部刑事部

捜査支援分析課捜査支援分析第一補佐

太田 可奈子

 
風ぴかぽ・雨ぴかぽ

岩手県警察では、現場警察活動の高度化・効率化を推進するため、令和5年度からドローンを導入しているところ、私が所属している捜査支援分析課では、犯罪捜査のほか、行方不明者捜索等の幅広い分野にドローンを活用しており、さらに警察活動全般にドローン利活用の可能性を広げようと、日々奮闘しているところです。

特に行方不明者捜索においては、ドローンを用いることで広範な現場の状況を俯瞰(ふかん)的に確認することができるので、捜索活動の効率化や不明者の早期発見・保護につながりますし、人が直接行くには危険な場所であっても、上空から安全な地上ルートの選定ができるので、現場警察官の負担軽減や安全確保等にも大きく寄与しています。実際、陸上からの目視が困難な場所の捜索をドローンで行い、生存発見に至った事例がありました。

また、上空から撮影できるということは、これまで見ることのできなかった画角で状況を確認することにもつながり、新たな捜査手法としても非常に有効です。

警察活動の高度化・効率化を推進することで、限りあるマンパワーを有効かつ最大限に活用して現場執行力の強化を図り、安全・安心な暮らしの確保に努めていきたいと考えています。

 
岩手県警察本部刑事部 捜査支援分析課捜査支援分析第一補佐 太田 可奈子

外国人窃盗集団VS.18府県合共同捜査本部


岐阜県警察本部刑事部捜査第三課

佐藤 佳世

 
RAI・REN

私が所属する捜査第三課は、窃盗事件を担当しています。

一口に窃盗といっても、空き巣、自動車盗、ひったくり等その手口は様々である上、常習者や匿名・流動型犯罪グループによる犯行等その態様も多岐にわたります。

ある時期、日本各地のヤードやオークション会場などから、自動車が大量に盗まれる事件が多発しました。捜査対象の大半は、不法滞在外国人等でした。彼らの拠点は北関東にあり、SNSで仲間を募って北は青森から南は四国まで広域にわたって犯行に及び、盗んだ車は同胞のコミュニティで売却するという形態で、各県が各々捜査を進めていく中で、情報を集約し捜査方針を統一する必要がありました。

そこで、関係する18府県と合共同捜査本部を立ち上げ、窃盗集団を一網打尽にして発生を止めるという目標の下に集まった捜査員が総力を挙げて捜査に臨んだ結果、被疑者のほぼ全員を検挙することができました。

私としても、県警の垣根を越えて知恵を出し合い、あらゆる法令を駆使して検挙に結び付けたことは非常に勉強になり良い経験となりました。

窃盗事件は身近で起きる犯罪です。一人でも被害者を減らしたいという気持ちでこれからも邁進していきたいと思います。

 
岐阜県警察本部刑事部捜査第三課 佐藤 佳世


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