第5章 安全かつ快適な交通の確保

4 飲酒運転の根絶に向けた警察の取組

(1)飲酒運転の根絶に向けた規範意識の確立

令和元年中の飲酒運転による交通事故件数は3,047件と、19年連続で減少し、このうち飲酒運転による死亡事故件数は176件と、前年より22件(11.1%)減少した。

飲酒運転の死亡事故率(注1)は5.78%と、飲酒なしの場合(0.73%)と比べて約7.9倍も高く、飲酒運転は極めて危険性が高い悪質な犯罪行為である。

警察では、飲酒運転の危険性、飲酒運転による交通事故の実態等について積極的に広報するとともに、飲酒が運転等に与える影響について理解を深める交通安全教育を推進している。

また、酒類の製造・販売業、酒類提供飲食業等の関係業界に対して飲酒運転を防止するための取組を要請しているほか、一般財団法人全日本交通安全協会等が推進している「ハンドルキーパー運動」(注2)への参加を国民に呼び掛けるなど、関係機関・団体等と連携して「飲酒運転をしない、させない」という国民の規範意識の確立を図っている。

注1:交通事故発生件数に占める死亡事故件数の割合

注2:自動車によりグループで酒類提供飲食店に来たときには、その飲食店の協力を得て、グループ内で酒を飲まず、ほかの者を自宅まで送る者(ハンドルキーパー)を決め、飲酒運転を根絶しようという運動

(2)飲酒運転根絶の受け皿としての運転代行サービスの普及促進

飲酒運転根絶の観点からは、その受け皿としての運転代行サービスの普及促進を図っていく必要がある。警察庁では、国土交通省と共に策定した「安全・安心な利用に向けた自動車運転代行業の更なる健全化対策」に基づき、自動車運転代行業の健全化及び利用者の利便性・安心感の向上を図るための施策を推進している。

 
図表5-15 自動車運転代行業の認定業者数等の推移(平成27~令和元年)
図表5-15 自動車運転代行業の認定業者数等の推移(平成27~令和元年)
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(3)飲酒運転の取締り

飲酒運転の根絶に向け、警察では引き続き厳正な取締りを推進するとともに、車両等提供、酒類提供及び要求・依頼しての同乗に対する罰則規定の適用を推進している。

 
図表5-16 飲酒運転の取締り件数(令和元年)
図表5-16 飲酒運転の取締り件数(令和元年)
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MEMO 飲酒死亡事故の特徴

令和元年中の飲酒運転による死亡事故件数を発生時間帯別にみると、深夜0時台から1時台が最も多く、次いで深夜2時台から3時台が多い。また、飲酒運転の死亡事故率を発生時間帯別にみると、2時台から3時台が突出して高くなっている。警察では、これらの状況について周知に努めるとともに、発生状況を踏まえた効果的な取締りを推進するなど、広報啓発等と指導取締りを組み合わせた諸活動を推進している。

 
図表5-17 飲酒運転事故の時間帯死亡事故件数及び死亡事故率(令和元年)
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