特集 近年における犯罪情勢の推移と今後の展望

第1節 犯罪情勢

1 概要(注)

刑法犯認知件数の推移は、図表特-1のとおりである。昭和21年に約138万件であった刑法犯認知件数は、戦後の混乱を反映して増加し、23年には約160万件に達した。その後しばらくは年間140万件前後で推移し、48年に約119万件まで減少したものの、それ以降は増加傾向となり、57年には150万件を、平成10年には200万件を超え、14年には戦後最多の約285万件に達した。しかし、15年からは減少に転じ、28年には戦後初めて100万件を下回った。29年中は約91万5,000件と、前年より8万件以上減少しており、ピーク時の14年と比べ約194万件(67.9%)減少している。

また、人口1,000人当たりの刑法犯認知件数は、昭和48年に11.0件となって以降、増加傾向となり、ピーク時の平成14年には22.4件となった。13年から16年にかけては昭和23年の20.0件を上回る水準となっていたものの、平成29年は戦後最少の7.2件となった。

注:本特集においては、主に平成14年にピークとなった刑法犯認知件数の推移について記述する。特別法犯を含むその他の犯罪情勢については、第2章から第6章までを参照

 
図表特-1 刑法犯認知件数及び人口1,000人当たりの刑法犯認知件数の推移(昭和21~平成29年)
図表特-1 刑法犯認知件数及び人口1,000人当たりの刑法犯認知件数の推移(昭和21~平成29年)
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