警察活動の最前線
交通事故防止対策を陰で支える
京都府警察本部交通部
交通企画課交通戦略室情報分析係
(現 京都府中京警察署交通課交通総務係)
西村 愛(にしむら あい) 巡査部長

ポリスまろん ポリスみやこ
「なんでこんなところで取締りをするんや」
交通街頭活動の現場では、時に府民からこんな声を掛けられます。
私の業務は、GIS(地理情報システム)を活用した交通事故分析システムを用いて、交通事故の発生状況、交通安全教育といった交通警察活動を実施した場所等を地図上で重ね合わせ、交通事故防止対策の効果を分析する仕事です。交通事故を分析することで、事故が多発する時間帯や場所等を明らかにし、そこに交通指導取締り等の警察力を効率的に投入すれば、交通事故防止対策の効果をより高めることができます。
私自身、この業務に携わった当初、分析の重要性に対して半信半疑だったのですが、分析に基づいた交通警察活動により交通事故が減少した事実を目の当たりにして、その大切さを認識できました。
今後、このシステムを最大限に活用していくためには、現場の警察官に、分析に基づいた活動を行ったら事故が減少した、と分析の効果を実感してもらうことが必要だと感じています。
冒頭のような声に対し、「分析の結果に基づいて、必要な場所で取締りをしているんです」と府民に納得してもらえる説明をすることができ、真に効果が現れるよう、より正確な分析で、交通事故防止対策を支えていきたいと思っています。

運転免許証の自主返納を担当して
石川県警察本部交通部
運転免許課免許第二係
中村 智子(なかむら ともこ) 係長

いぬわし君
私は現在、石川県運転免許センターで、運転免許証の自主返納手続に関する事務を担当しています。
最近、高齢者による交通事故の報道をよく見掛け、私自身も心を痛めています。
運転免許センターには、「運転に自信がなくなった」「交通事故を起こしてからでは遅い」「家族から返納を勧められた」「車を運転する必要がなくなった」などの理由により、運転免許証の返納を決意された高齢者の方が返納手続のため連日来訪されます。その手続の中で、返納者や付添いの御家族の方から、運転免許証の返納に至った事情や身の上話を伺うことがよくあり、時には共に涙することもあります。
今後、高齢者の運転免許証の自主返納件数は増加するものと思われますが、運転免許証を返納した後、車を運転しなくても生活していくことができる支援施策や環境づくりなど、社会全体で取り組むべき課題もあると思います。
運転免許センターに運転免許証の自主返納手続に訪れる高齢者の方の心に少しでも寄り添えるよう、これからも親切で丁寧な応接を心掛けて、高齢者の交通事故防止につなげたいと思います。

注:掲載されているキャラクターは、都道府県警察のマスコットキャラクターです。