第2章 生活安全の確保と犯罪捜査活動

警察活動の最前線


手口分析のプロを目指して


沖縄県警察本部刑事部捜査第三課手口係

(現 沖縄県警察本部刑事部刑事企画課企画・捜査支援係)

玉那覇 斉(たまなは ひとし) 巡査部長

 
シーサー君
シーサー君

私は、平成27年春から警察本部刑事部捜査第三課の手口係として勤務しており、日々発生する窃盗事件の現場に臨場して犯行手口を分析するとともに、情報分析支援システムを活用し、次の事件発生現場の予測や容疑者の絞り込み等を行うことにより、各警察署の捜査を支援しています。

配属された当初は、臨場した現場で接する被害者の心情を思うたび、必ず被疑者を検挙しなければと強く感じるものの、思うような手口分析ができず、悔しい思いをしていました。

そんな折、コインランドリーから下着を盗む窃盗事件が連続して発生しました。経験豊かな上司や先輩に恵まれ、現場観察や手口分析のポイントについて指導を受けながら容疑者を絞り込み、次の犯行地域を予想して特捜係に情報提供した結果、手口分析どおりの被疑者が窃盗常習者として逮捕されるに至りました。この経験から、これまで先輩刑事が積み重ねてきた手口分析は、直接的な証拠がなくても容疑者を浮上させることができる有効な捜査手法だと再認識することができました。

今後も県民の信頼に応えるべく、1日でも早く手口捜査のプロフェッショナルとなれるよう常に創意工夫しながら、現場観察能力や情報分析能力の向上に努めていきたいと思います。

 
沖縄県警察本部刑事部捜査第三課手口係 (現 沖縄県警察本部刑事部刑事企画課企画・捜査支援係) 玉那覇 斉(たまなは ひとし) 巡査部長

地元住民の笑顔のために


新潟県三条警察署地域係 大面駐在所

野澤 一昭(のざわ かずあき) 巡査部長

 
ひかるくん ひかりちゃん
ひかるくん ひかりちゃん

地元の方々から温かく迎えられた初めての駐在所勤務から33年、「地元住民のために」との思いから、住民参加による地域防犯力を高めるべく、赴任したそれぞれの土地で防犯組織の活性化、そして、広報紙の毎月発行による情報発信等に取り組んできました。

現在勤務している大面駐在所では、敷地にある桜の枝を再利用し、妻と一緒に等身大の警察官人形「のんちゃん」を制作して、のんちゃんと共に特殊詐欺被害未然防止の広報啓発活動等を行っています。

地元の方々からは「お巡りさんがもう一人いるようだ。のんちゃんに見守ってもらっているのだから、振り込め詐欺に気をつけないとね」などと好評を得ており、のんちゃんは今では管内の金融機関に順次派遣され、活躍の場を広げています。

また、「自分たちの地域は自分たちで守る」というコンセプトの下、飼い犬と一緒にパトロールする「わんわんパトロール隊」を提案して隊員を募ったところ、「地域のために何かしたいと思っていました」などと80名もの方が賛同し、加入してくださいました。地元が結束していく状況を実感することができ、とてもうれしく思っています。

大面駐在所に配置されてから5年が経過し、巡回連絡で地元の方々のお宅にお邪魔すると、「のんちゃんに会いに行ってきたよ」、「駐在所だより、毎回楽しみにしています」、「雨の日も雪の日も毎朝子供たちの見守りをありがとう」などと笑顔で声を掛けていただいており、駐在所勤務員冥利に尽きると感じています。地元住民の笑顔を守るために、夫婦二人三脚、これからも駐在所で頑張っていきます。

 
新潟県三条警察署地域係 大面駐在所 野澤 一昭(のざわ かずあき) 巡査部長

注:掲載されているキャラクターは、都道府県警察のマスコットキャラクターです。



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