第4章 組織犯罪対策 |
平成25年中の銃器情勢は、一般国民や民間企業を対象とする暴力団等によるとみられる銃器発砲事件が相次いで発生し、銃器を使用した事件(注)も128件発生するなど、依然として厳しい状況にある。
注:銃砲及び銃砲様の物を使用した事件。「銃砲」とは、「けん銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃」(銃刀法第2条第1項)をいう。「銃砲様の物」とは、銃砲らしい物を突き付け、見せるなどして犯行に及んだ事件において、被害者、参考人等の供述等により、銃砲と推定されるものをいう。
警察では、犯罪組織の武器庫の摘発や密輸・密売事件等の摘発に重点を置いた取締りを行うとともに、関係機関・団体と連携した活動等により、銃器犯罪の根絶と違法銃器の排除を広く国民に呼び掛け、国民の理解と協力の確保に努めるなど、総合的な銃器対策を推進している。
拳銃の押収丁数の推移は、図表4-11のとおりである。近年、全押収丁数に占める暴力団からの押収丁数(注)の割合は減少傾向にあるが、その背景としては、暴力団による拳銃の隠匿方法の巧妙化等が考えられる。
注:暴力団の管理と認められる拳銃の押収丁数
事例
大学職員の男(27)は、3Dプリンタを用いて製造されたとみられる手製拳銃2丁を自宅において所持していた。26年5月、同人を銃刀法違反(拳銃複数所持)で逮捕した(神奈川、兵庫)。
第2節 薬物銃器対策 |
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