第6章 安全かつ快適な交通の確保 

13 総合的な暴走族対策

(1) 暴走族の実態と動向

 平成15年末現在、警察が把握している全国の暴走族の構成員数は約2万1,200人であり、最近では減少傾向にある。暴走族は、その形態によって、爆音を伴う暴走等を集団で行う共同危険型のものと、山岳道路等でコーナリング等の運転技術を競う「ローリング族」、400メートルの直線区間の走行速度を競う「ゼロヨン族」等の違法競走型のものとに分けられる。

 
図6-27 共同危険型・違法競走型別暴走族構成員の状況(平成15年)

図6-27 共同危険型・違法競走型別暴走族構成員の状況(平成15年)
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暴走行為

暴走行為

 暴走族に関する110番通報件数は、元年に10万件を超えて以来これを下回ることがなく、暴走族対策の強化を求める国民の要望は強い。
 暴走族の引き起こす犯罪は、道路交通関係法令違反のほか、刑法犯、薬物乱用等様々な罪種にわたっている。中には、暴走族同士のナイフ、鉄パイプ等を利用した対立抗争や脱会者等に対するリンチ事件、さらには、暴走族に関係のない者を巻き込んだ凶悪事件も発生している。
 また、一部には、上納金を納めるなど暴力団とのかかわりが深く、その予備軍的な存在となっているグループも確認されている。

 
初日の出暴走の検問

初日の出暴走の検問

 13 総合的な暴走族対策

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