第6章 公安の維持 |
事例1
15年5月,核兵器等の開発に用いられるおそれがあるものとして,輸出許可の申請をすべき直流安定化電源を経済産業大臣の許可なく輸出したとして,東京都内の商社を摘発した(警視庁)。 |
事例2
15年6月,ミサイル関連機材として輸出規制されたジェットミル(超微粉砕機)をイランへ向け不正輸出したとして,東京都の粉粒機器メーカーの社長らを逮捕した(警視庁)。 |
コラム1 情報収集活動の多様化
各国の情報機関は,冷戦時は,敵対国に対して政治的,軍事的な情報の収集を行うのが一般的であったが,冷戦の終結により政治的に大きな対立軸がなくなり,近年は経済情報の収集にも一層力を入れている。こうした動きに対応するため,米国は1996年(8年),経済スパイ取締法を制定し,企業等に対する情報収集活動の取締りを強化している。 また,情報収集の手段についても,現代の情報化社会においては,ヒューミット(Humint;Human Source Intelligence)と呼ばれる伝統的な「人」から入手する情報だけでなく,電波情報(Sigint;Signals Intelligence),画像情報(Imint;Imagery Intelligence)等も重要となってきている。 |
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