第5章 安全かつ快適な交通の確保 

第5章 安全かつ快適な交通の確保

平成14年の交通情勢

(1)悪質・危険運転者対策を柱とする改正道路交通法令施行の効果

 平成14年中の交通事故による死者数は8,326人で,過去最悪の死者数であった昭和45年の1万6,765人からの半減を達成するに至った。14年中の死者数は421人(前年比4.8%減)減少しているが,14年1月から同年5月までの間の死者数が13年同期と比較して26人(0.8%減)の減少にとどまるのに対し,悪質・危険運転者対策を柱とする改正道路交通法令が施行された14年6月以降同年12月までの間の死者数は,13年同期と比較して,395人(7.3%減)減少し,6月以降の死者数の減少が大きいことが分かる(図5-1)。

 
図5-1 月別交通事故死者数(平成13,14年)

図5-1 月別交通事故死者数(平成13,14年)
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 14年中の原付・自動車を第1当事者とする死亡事故についてみると,13年同期と比較して,6月から12月までの間の死亡事故件数は7.8%減少しており,1月から5月までの間の13年同期と比較した減少率(0.6%)と比べて,極めて大きくなっている(図5-2)。特に,死亡・重大事故につながりやすい飲酒運転中の死亡事故についてみると,6月から12月までの間の13年同期と比較した減少率は26.7%となっており,1月から5月までの間の減少率(0.8%)と比べ,大幅に減少している(図5-3)。また,同様の傾向は人身事故についてもみられる。


 
図5-2 原付・自動車(第1当事者)による死亡事故件数(平成13,14年)

図5-2 原付・自動車(第1当事者)による死亡事故件数(平成13,14年)
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図5-3 原付・自動車(第1当事者)による飲酒死亡事故件数

図5-3 原付・自動車(第1当事者)による飲酒死亡事故件数
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 これは,悪質・危険運転者対策を柱とする改正道路交通法令の施行が飲酒運転中の人身事故及び死亡事故の大幅な減少につながっているものと考えられる。

 

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