第4章 暴力団総合対策の推進 |
事例
山口組傘下組織組員(22)らは,13年11月,香川県内の会社事務所において,賭客を集め,俗に「サイ本引」と称される賭博を行い,勝者から寺銭名下に金銭を徴収して利益を図った。14年4月,賭博開張図利等で21人を検挙した(香川)。 |
事例
山口組傘下組織に関係する不動産業者(42)らは,奈良県内の建設会社に対する債権の担保として同社の土地に所有権移転請求権を仮登記していたが,これに優先する根抵当権を設定していた者が競売を申し立てることが予想されたため,12年9月から13年5月までの間,この土地に建築廃材等約670トンを投棄し,容易に原状回復できないようにして,現況調査を担当した執行官に現況調査報告書へその旨を記載させるなど,威力を用いて公の入札の公正を害した。14年2月,競売入札妨害で2人を検挙した(奈良)。 |
事例
浅野組傘下組織関係企業役員(60)らは,広島県福山市発注の公募型指名競争入札において,自分たちの関係する業者に落札させようとして,14年5月,他の業者を呼び出し,「この度の入札は降りてくれ。下請は確約する。賛同できん者は協会を降りてもらう」などと申し向け,偽計及び威力を用いて公の入札の公正を害した。10月,同役員ら3人を恐喝未遂で検挙した(広島)。 |
事例
総会屋(60)は,大手信販会社の株主総会において,円滑な議事の進行に協力する謝礼として,同社役員らから,11年11月ころから14年9月ころまでの間,前後数十回にわたり,現金2,800万円の利益の供与を受けた。11月,商法違反(利益受供与)で検挙した(警視庁)。 |
事例
合田一家傘下組織幹部(36),山口組傘下組織幹部(40)らは,中国人に本邦の長期在留資格を得させるため,日本人と偽装結婚させることを企て,市役所等において,虚偽の婚姻届を提出するなどして,戸籍簿にその旨不実の記載をさせるとともに,これを同所に備え付けさせて行使した。12月末までに,公正証書原本不実記載,同行使等で50人を検挙した(山口,愛媛)。 |
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