第1章 組織犯罪との闘い 

エ 公的融資制度等を悪用する資金獲得活動

 暴力団員等が,会社経営者と共謀するなどして,不況による金融機関の貸し渋り対策,失業者の増大に伴う雇用対策等として導入された中小企業金融安定化特別保証制度,中小企業雇用創出助成金制度等を悪用して,融資金又は助成金を詐取する事犯が11年から14年にかけて多発した。

事例
 住吉会傘下組織組員(32)らは,雇用・能力開発機構宮城センターから中小企業雇用創出人材確保助成金の受給名下に金銭を騙し取ろうと企て,従業員5人に総額1,450万円余の賃金を支払ったとする内容虚偽の支給申請書等を提出し,13年6月,助成金として支払賃金の半額である725万円余を関係口座に振り込ませた。14年5月,同組員ら6人を詐欺で検挙した(宮城)。

 

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