●武器製造非公然アジト「厚木アジト」の実態


 平成10年11月、警察は、神奈川県厚木市内において、革マル派非公然アジト「厚木アジト」を摘発し、非公然活動家一人を凶器準備集合罪で検挙しました。アジトは一戸建てで、「アベ製作所」の看板を出し、板金や塗装を行う製作所を装っていました。
 このアジトには、旋盤機、万力等の大型工作機械が設置されていたほか、約150本にものぼる鉄パイプ(伸縮式のものも含む)、約60本の鉄棒入り竹刀、防護用小手、サバイバルナイフ、なた、まきびし等の凶器等が隠されていました。これらの中には、和光大学構内内ゲバ事件(昭和60年2月5日発生、中核派8人・革マル派1人負傷)、京都大学教養部構内内ゲバ事件(63年7月1日発生、中核派6人負傷)等過去の内ゲバ事件で使われ押収された凶器と類似したものもあり、革マル派は、同所で内ゲバ事件等に使用する凶器を大型工作機械を使って製造していたものとみられます。
 最近では、過去のような内ゲバ事件は余り発生しなくなりましたが、表面的な内ゲバ事件の件数の減少傾向とは裏腹に、革マル派は、今もなお、こうした凶器を製造、保管しており、同派の本質は何ら変わっていないことが判明したわけです。 なお、同派は、押収された「社員をナメルナ JR東海経営陣は辞任せよ!」と記載された模造紙やサバイバルナイフ、なたに関して、「アベ製作所には存在しないもので全くのデッチ上げだ」などを内容とする「抗議声明」を2回にわたって報道機関に送付しました。大量の押収物の中で、とりわけこれらの品々は、同派にとってはその存在を否定したいものであったことがうかがわれます。

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