4 被害の構造に関する考察

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4-2 犯罪被害による精神的ダメージの影響の大きさについて

Q12(過去30日の間に精神的な問題や悩みを感じたか)とQ13(精神的な問題や悩みはどの程度事件と関係があると思うか)の結果から、「精神上の問題や悩みが事件と関連していると思う」、「精神上の問題や悩みが事件と関連していないと思う」、「精神上の問題や悩みはなかった」に分類した。

日常生活を行えなかった日数を見ると、事件に関連して生じたと思う健康上の問題を抱えている人と、事件に関連して生じたと思う精神上の問題を抱えている人では大きな差はみられない(図表4-4、図表4-5)。次に、事件に関連して生じたと思う精神上の問題を抱えている人のK6得点を見ると、事件に関連して生じたと思う精神上の問題を抱えている人の半数近くが合計値13点以上となっている(図表4-6)。また、日常生活が行えなかった日数について、K6の合計値で13点以上の一般対象者と被害者を比較すると、被害者の方が仕事や日常生活を行えなくなった日数が約100日多くなっており、同じ重症精神障害相当の状態でも、被害者の方が程度の深刻さが顕著であることがわかる(図表4-7)。

  図表 4-4 健康上の問題と事件との関連別、日常生活を行えなかった日数
図表 4-4 健康上の問題と事件との関連別、日常生活を行えなかった日数
  (再掲)図表 4-1 健康上の問題と事件との関連別、K6得点
図表 4-1 健康上の問題と事件との関連別、K6得点
  図表 4-5 精神上の問題と事件との関連別、日常生活を行えなかった日数
図表 4-5 精神上の問題と事件との関連別、日常生活を行えなかった日数
  図表 4-6 精神上の問題と事件との関連別、K6得点
図表 4-6 精神上の問題と事件との関連別、K6得点
  図表 4-7 被害者・一般対象者別、K6得点と日常生活が行えなかった日数の関係
図表 4-7 被害者・一般対象者別、K6得点と日常生活が行えなかった日数の関係
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