第1章 生活安全の確保と犯罪捜査活動 |
事例1
元大分県教育庁参事兼教育審議監(61)は、18年9月ころから同年10月ころにかけて、公立学校教員採用選考試験の受験生の親から、同試験に関して有利な取り計らいを受けた謝礼等の趣旨で、商品券(合計100万円相当)を収受した。 また、元同庁義務教育課人事班課長補佐(52)は、同年10月ころから19年10月ころにかけて、同試験の受験生の親から、同趣旨で、商品券(合計200万円相当)及び現金300万円を収受したほか、同年12月ころから20年3月ころにかけて、市町村立小・中学校校長採用候補者選考試験等を受験した元市立小学校教頭らから、同試験に関して有利な取り計らいを受けた謝礼等の趣旨で、商品券(合計110万円相当)を収受した。 さらに、元同庁教育審議監(60)は、同年3月ころ、元市立小学校長兼中学校長から、幹部職員の定期人事異動に関して有利な取り計らいを受けた謝礼の趣旨で、商品券(20万円相当)を収受した。 同年9月までに、同元参事兼教育審議監、同元教育審議監及び同元課長補佐を収賄罪で逮捕し、同元小学校長兼中学校長、同元小学校教頭、教員採用選考試験受験生の親ら6人を贈賄罪で検挙した(大分)。 |
事例2
元文部科学省大臣官房文教施設企画部長(59)は、16年4月ころから18年4月ころにかけて、建築会社顧問(58)から、国立大学法人等が発注する文教施設の整備事業に関して有利な取り計らいを受けた謝礼等の趣旨で、現金270万円を収受した。20年4月、同元部長を収賄罪で、同顧問を贈賄罪で、それぞれ逮捕した(警視庁)。 |
事例1
元医療コンサルティング会社代表取締役(46)、元大手商社社員(34)らは、投資事業組合を結成させた上、病院再生事業への投資に係る業務委託手数料名目で出資金をだまし取ろうと企て、19年8月ころから同年11月ころにかけて、機関投資家に対し、架空の投資話を持ち掛け、大手商社が元金を保証するとして偽造文書を提出するなどして信用させ、約370億円をだまし取った。20年7月までに、4人を有印私文書偽造・同行使罪及び詐欺罪で逮捕した(警視庁)。 |
事例2
元銀行出張所営業担当者(56)らは、経営実態のない会社の名義を用いて同銀行から借入金名目で現金をだまし取ろうと企て、18年9月ころから同年11月ころにかけて、同銀行出張所長に対し、同会社が返済能力を有するように見せかけた内容虚偽の決算書類等を提出するなどして信用させ、約1億円をだまし取った。20年11月までに、11人を詐欺罪で逮捕した(警視庁)。 |
第1節 犯罪情勢とその対策 |
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