第2章 日本警察50年の軌跡と新たなる展開 

(3) 60年安保闘争等高揚する大衆・労働運動

 34年、日米安全保障条約の改定交渉が本格化する中、日本社会党、日本労働組合総評議会(総評)等により安保条約改定阻止国民会議が結成され、条約改定に反対する全国統一行動が繰り返し展開された(60年安保闘争)。この過程で、極左暴力集団に指導された全日本学生自治会総連合(全学連)は、国会構内乱入事件(34年)、羽田空港ロビー占拠事件(35年)を引き起こすなど、過激な行動を繰り返した。
 また、産業構造や社会情勢の変化に伴い、労働運動も活発化した。炭鉱労組員の指名解雇に端を発した三井三池争議(35年)では、総評等の支援を得てストライキ等の闘争が展開され、集団乱闘事件を発生させた。
 一方、左翼運動の活発化に危機感を抱いた右翼の間では、35年の浅沼社会党委員長殺人事件を契機に、国家、民族の危機を救うためには実力行使もやむを得ないとする民族正当防衛論やクーデター合理論が公然と主張され、36年には戦後初のクーデター企図事件と言われる三無(さんゆう)事件が摘発された。

 
安保条約改定阻止国民会議の全国統一行動(写真提供:共同通信社)

安保条約改定阻止国民会議の全国統一行動(写真提供:共同通信社)

 第2節 日本警察50年史

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