第3章 犯罪情勢と捜査活動 

重要凶悪事件への取組み

(1)殺人の認知・検挙状況

 殺人の認知件数は1,300件前後で横ばいとなっている。検挙件数も1,200件前後から1,300件前後で推移しており,検挙率については,95%前後を維持している(図3-7)。

 
図3-7 殺人の認知・検挙状況の推移(平成5~14年)

図3-7 殺人の認知・検挙状況の推移(平成5~14年)
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 平成14年には,福岡県糸島郡における人質立てこもり・殺人等事件,世田谷区における国会議員殺人事件等が発生し,国民に大きな衝撃を与えたほか,保険金を目的とした事件や,衝動的,短絡的に敢行された事件等が多発し,国民の治安に対する不安感を増大させた。

事例1
 14年9月,男(36)は,福岡県糸島郡において,家人を人質にして民家に立てこもり,少女を刃物で殺害し,女性に傷害を負わせた。男を殺人罪等で検挙した(福岡)。

事例2
 14年10月,男(48)は,世田谷区の国会議員の自宅敷地内において,同議員を刃物で殺害した。同月,男を殺人罪で検挙した(警視庁)。

事例3
 14年4月,男(46)は,守口市内において,女(34)からの依頼を受け,その夫を殺害して生命保険金を詐取しようと企て,同人を殺害した。同月,両名を殺人罪で検挙した(大阪)。

 

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