第1章 組織犯罪との闘い 

イ 情報の分析

 警察庁の関係部門においては,犯罪組織の一般的動静についての分析を行っているが,今後は,犯罪組織の人的構成等の幅広い情報についても的確に分析を行わなければならない。また,警察庁の関係部門においては,都道府県警察から報告を受けた事件関係情報に個別に分析を加えた上で都道府県警察への指導等に反映させるなどしているが,その分析結果は,それぞれの部門内にとどまっている。暴力団,薬物銃器犯罪組織,国際犯罪組織は,犯罪の多様化が進むなか,相互に関連性を有し,各種犯罪を敢行するようになっていることから,今後は,これら関連性をも十分考慮に入れ情報の分析を行うことが必要である。
 事件情報に関する分析が今後も引き続き重要となることは言うまでもないが,今後は,組織実態に着目した分析を実施し,相互に関連する犯罪組織の実態を浮き彫りにするための複合的な情報分析を行うことが必要である。

 

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