第1章 組織犯罪との闘い 

ウ けん銃の押収丁数の傾向

 過去10年間のけん銃の押収丁数は,7年の1,880丁をピークに年々減少している。
 14年は747丁であり,7年の押収丁数の約40%にとどまっている。特に,14年は暴力団からの押収丁数が前年の押収丁数の半数強(55.3%)にとどまるなど,大きく減少した(図1-40)。

 
図1-40 けん銃の押収丁数の推移(平成5~14年)

図1-40 けん銃の押収丁数の推移(平成5~14年)
Excel形式のファイルはこちら


 これは,押収に伴い国内に出回っているけん銃等の違法銃器が減少したためではなく,依然として国内への違法な銃器の流入が続いている一方で,隠匿方法の巧妙化等により,発見・押収がますます困難になっているためであると考えられる。例えば,これまでほとんど押収のなかったロシア製けん銃の押収量が12年,13年と突然急増したことは,この時期に国内に大量に持ち込まれたものと推察される。

 

テキスト形式のファイルはこちら

前の項目に戻る     次の項目に進む