第1章 組織犯罪との闘い 

イ 銃器使用事件数の傾向

 過去10年間の銃器使用事件(銃器様のもの(注)を含む。)の発生件数は,5年の180件以降増加傾向にある。


(注)「銃器様のもの」とは,銃器らしきものを突き付け,見せるなどして犯行に及ぶ事件について,被害者,参考人等の供述により,銃器と推定されるものをいう。

 14年は375件が発生しており,過去10年間では,13年に次いで多く,5年に比べて2.1倍となっている。
 特に,銃器を使用した強盗事件は,5年の53件に対し,14年は151件と発生件数が2.8倍になるなど,深刻な状況にある(図1-39)。

 
図1-39 銃器使用事件(銃器様のものを含む。)の発生件数の推移(平成5~14年)

図1-39 銃器使用事件(銃器様のものを含む。)の発生件数の推移(平成5~14年)
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事例
 12年12月,東京都江戸川区内の路上において,信用金庫の現金輸送車を運転していた同信用金庫職員が,けん銃を所持した男らにけん銃で撃たれ死亡し,現金4,600万円を積載した同車両を強奪された。その後の捜査により被疑者2人を特定し,うち1人が中国人であったことから国際手配したところ,両名は潜伏先の中国国内においてそれぞれ別の事件で中国捜査当局に身柄を拘束されていた。その後,中国から強制退去となった日本人被疑者を逮捕した(警視庁)。

 

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