第5節 今後の方向

 地域社会の安全と平穏を今後とも確保していくためには、地域に根ざした警察活動を推進するとともに、地域住民による活動との連携が不可欠である。警察としては、地域の生活安全センターである交番等を中心として、地域住民が真に望む警察活動を推進するとともに、地域住民による地域安全に関するボランティア活動を支援していくため、次のような課題に取り組む。
(1) 生活安全センターとしての交番等の機能強化
 交番等を中心とした地域警察官の活動については、巡回連絡、パトロール等の活動により地域の安全確保に努めることはもちろんであるが、地域住民との交流をより促進し、地域住民が交番等に期待するものの把握を常に行うことにより、地域における生活安全センターとしての役割を十分果たすように努める。
 このため、交番等の自主性、創造性を尊重した運用を進めるとともに、住民の要望にこたえられるようパソコン、コミュニティー・ルーム等各種資機材、設備の整備、相談活動の強化等を図る。
(2) 地域住民の自主的な活動に対する支援の強化
 地域住民の自主的な発意による活動を尊重し、これを積極的に支援する立場から、地域安全情報の提供、防犯活動アドバイザーの配置等による助言、ボランティアリーダーの育成等の活動を強化する。
 また、自治体等との連携により、ボランティア活動の中心となる民間防犯組織に対する支援を行う。
(3) 地域の安全問題解決のための様々な警察活動の強化
 地域社会の安全と平穏を確保するため、地域住民の活動と連携しつつ、各種犯罪の防止対策、地域交通安全運動、暴力団排除活動等を推進する。
 また、少年や高齢者、障害者等社会的な保護が必要な人々が安心して暮らせる地域社会をつくるため、暴力団や薬物、有害環境からの少年の保護、高齢者等の安全対策等の活動を推進する。


目次  前ページ