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防犯性能の定義

 
 官民合同会議では、「建物部品の防犯性能」を「工具類などの侵入器具を用いた侵入行為に対して建物部品が有する抵抗力」として、その評価方法を「試験員が試験工具を用いて試験体の建物部品に対して試験行為を行い、完遂までの時間を計測して行うもの」と定めました。
防犯性能の基準
 
(財)都市防犯研究センターの資料によると、侵入に手間取り、侵入をあきらめる時間について「2分」と答えた元泥棒が約17%、「2分を超えて5分以内」と答えた元泥棒は約51%となっています。つまり、泥棒の攻撃に対し建物部品が「5分」耐えることができれば、約7割の泥棒が侵入をあきらめるということなのです。官民合同会議では、この「5分」耐えうることなどを当面の防犯性能の基準としました。目録の作成にあたって、防犯性能の基準として採用した「目標抵抗値」の基本的考え方は次のとおりです。
(1) 騒音の発生を可能な限り避ける攻撃方法に対しては、5分以上耐えること。
(2) 騒音の発生を許容する攻撃方法に対しては、騒音を伴う攻撃回数7回(総攻撃時間1分以内)を超えること。
※騒音レベルについては、「100デシベル以下であって、90デシベルを超える回数が5回未満であること」としています。
防犯性能試験の実施
 
 防犯性能の基準をクリアするために、「ドア」・「サッシ」・「ガラス」・「錠」などの製造企業がそれぞれ試作品を製作し、これに対して実際に試験員がピッキング用具やドリルで開錠を試みたり、バールでドアをこじ開けたり、ガラスを打ち破ったりするなど厳しい試験を行っています。
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