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  刑法犯認知件数は、平成8年から平成14年にかけて増加し続け、同年には約285万件に達しました。その後、平成15年からは減少に転じ、令和3年まで減少してきましたが、令和5年は70万3,351件と、戦後最少となった令和3年から2年連続して増加(前年比17%増加)しています。このうち、住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数については令和5年は1万7,469件と増加(前年比11.3%増加)に転じています。
 また、最近では、宅配業者を装う、窓ガラスを破壊して住宅に押し入る等悪質な手口による侵入強盗事件が連続して発生しています。御自身や御家族の安全と財産を守るため、侵入犯罪の現状を確認しておきましょう。
【侵入窃盗データ】
侵入窃盗の認知状況の推移

 侵入窃盗の認知件数は、平成15年から減少に転じ、令和4年まで減少してきましたが、令和5年は4万4,228件で前年比+20.9%と増加しています。
 このうち住宅対象侵入窃盗は、平成16年から令和4年まで減少してきましたが、令和5年は1万7,469件で前年比+11.3%と増加しています。
 
一日当たり約48件発生しており、未だ多くの住宅が被害に遭っているのです。
侵入窃盗認知件数の推移
侵入窃盗の発生場所別認知件数
(令和5年)

 侵入窃盗の発生場所別認知件数は、一戸建住宅が30.5%と最も多く、一般事務所が9.7%で生活環境営業が8.1%と続いています。

生活環境営業~ぱちんこ屋、ホテル・旅館、深夜飲食店等
侵入窃盗の発生場所別認知件数 
侵入窃盗の手口別認知件数
(令和5年)

 侵入窃盗の手口別認知件数をみると、空き巣が最も多く、約1/4を占めます。

  侵入窃盗の手口別認知件数
侵入窃盗の検挙状況の推移


 侵入窃盗の検挙件数と検挙人員は、平成15年以降、認知件数と同様に令和4年まで減少してきましたが、令和5年の検挙件数は2万3,182件で前年比+4.7%、検挙人員は5,381件で前年比+9.9%とそれぞれ増加しています。
 

侵入窃盗の検挙状況の推移 

※ 構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計で必ずしも100とはなりません。

【侵入強盗データ】
侵入強盗の認知状況の推移

 侵入強盗の認知件数は、平成15年を最多とし、平成16年からは減少傾向にありましたが、令和5年は414件で前年比+42.8%と増加しています。
 住宅を対象とした侵入強盗は、平成16年を最多とし、平成17年から令和3年まで減少傾向にありましたが、令和5年は152件と2年連続で増加(前年比+17.8%)しています。
侵入強盗の認知状況の推移
侵入強盗の発生場所別認知件数
(令和5年)

 侵入強盗の発生場所認知件数をみると、一戸建住宅が20%、共同住宅(3階建以下)が8.7%、共同住宅(4階建以上)が8%と、住宅を対象とした侵入強盗が、全体414件中の36.7%を占めています。
侵入強盗の発生場所別認知件数
侵入強盗に伴う身体犯の認知件数の推移

 侵入強盗に伴う身体犯の認知件数は平成16年から令和3年まで減少傾向にありましたが、令和5年は133件と2年連続で増加(前年比+33%)しています。

「侵入強盗に伴う身体犯」とは、侵入強盗のうち、強盗殺人・致死、強盗傷人、強盗・不同意性交等をいう。
  侵入強盗に伴う身体犯の認知件数の推移
侵入強盗の検挙状況の推移

 侵入強盗の検挙件数、検挙人員は平成16年を最多とし、全体として減少傾向にありましたが、令和5年の検挙件数は379件で前年比+35.4%、検挙人員は522件で前年比+47.5%とそれぞれ増加しています。
 侵入強盗の検挙状況の推移

※ 構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計で必ずしも100とはなりません。


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