5.第2次犯罪被害者等基本計画(平成23年3月25日閣議決定)の実施状況の評価(平成27年11月18日犯罪被害者等施策推進会議決定)
第2 精神的・身体的被害の回復・防止への取組
項目 | 講じられた主な施策 | 評価 |
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1 保健医療サービス及び福祉サービスの提供 |
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PTSD(心的外傷後ストレス障害)専門家の養成研修等が行われ、精神保健福祉センター、病院、保健所等でPTSDを抱える地域住民等に対する相談支援が実施されるなど、各施設での活動の充実が図られているといえる。引き続き、同研修内容の充実を図るなどし、犯罪被害者等の精神的被害について、医療・福祉関係者に対する啓発を推進していく必要がある。 |
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「医学教育モデル・コア・カリキュラム」を改訂し、PTSDに関する記述を明記するとともに、医療系の学部関係者が参加する各種会議で第2次犯罪被害者等基本計画の内容を紹介し、各大学におけるカリキュラム改革の取組を要請すること等により、犯罪被害者等への適切な対応に資する医学教育の促進が図られているといえる。今後は、より幅広い犯罪被害者等への適切な対応に資する医学教育の促進について検討していく必要である。 | |
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平成22年度に実施した性犯罪被害者対応拠点(ハートフルステーション・あいち)モデル事業の検証結果等を踏まえ、「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター開設・運営の手引」が作成され、広く関係者に配布すること等により、地域における性犯罪被害者支援体制整備を促進する環境づくりに向けた関係者の意識付け等が図られているとともに関係機関・団体と連携を図りながら、性犯罪被害者のニーズを十分考慮した支援が推進されているといえる。 今後は、これらを踏まえ、性犯罪被害者が必要とする支援が迅速かつ適切に提供されるよう、地域の実情や活用できる資源に応じた取組を促進していく必要がある。 |
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2 安全の確保 |
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犯罪被害者等に対する判決確定、保護処分決定後の加害者に関する情報提供の拡充が図られた。今後は、必要に応じて、犯罪被害者等に対して、提供する情報の内容について、分かり易く説明することなどを検討する必要がある。 今後とも、被害の拡大及び再被害の防止の観点から、被害者の安全確保のための取組を強化していく必要がある。 |
3 保護、捜査、公判等の過程における配慮等 |
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犯罪被害者等に接する職員等に対する研修を充実させることにより、犯罪被害者等の心情に対する理解を深めさせていると評価することができるが、犯罪被害者団体等からは、引き続き犯罪被害者等の心情等に配慮した対応を望む声があることから、今後とも、職員等に対する研修の一層の充実を図っていく必要がある。 |