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コラム1 犯罪被害に関する参加型啓発事業に参加した大学生の手記(抜粋)

H.S 金沢星稜大学人間科学部スポーツ学科4年(当時)

私は打ち合わせに2回参加し,キャンペーングッズ製作に携わり,キャンペーン活動である小松空港での犯罪被害者支援の呼び掛けにも1回参加しました。グッズ製作に関しては,グッズを受け取る人がどんな印象を受けるかを考えて色やフォントを設定しました。様々なパターンを考えたのですが,犯罪被害者支援を訴えるにはどのようにすれば良いか非常に難しかったです。

また,今回の啓発活動などを通して,犯罪被害者等支援が社会全体に浸透していないということを肌で感じました。実際,小松空港利用者にチラシなどを配った時に「犯罪被害者支援って何のことかわからない」という声を耳にしました。チラシを見て首をかしげている方もいらっしゃいました。

私自身,いつ犯罪被害に遭うかわかりませんし,家族や友だちもいつ犯罪被害者になるかわかりませんので犯罪というのはすごく身近にあるのではないか,と本当に思います。また,今後も犯罪被害に遭われた方に触れる可能性があるので,もっと敏感になってアンテナを立てて犯罪被害者支援に,関わっていきたいなと感じました。私は「犯罪被害者支援を何も知らない」状況から,「ステップアップして知っている」立場になったので,これからもいろいろ勉強もして,今後犯罪被害者支援を知らない人に「こういうことをやっているよ」「簡単なことでも支援ができるよ」というのを伝えていきたいです。

T.H 中京大学法学部3年(当時)

私は,第2回目のフォーラムにパネリストとして参加しました。今回のフォーラムでパネリストとして参加できたことで,自分の考えを持ち,自分の意見を述べる良い機会となりました。

今回パネリストとして難しく感じたことは,直接被害にあった話をお聴きした上で,学生という立場において何をすることができるかを考えることや,将来,就職してから何ができるかを具体的に考えることでした。普段,私自身に何ができるかを考えることが少なかったことから,自分なりに実態を踏まえて,深く考えました。

最後に,今回のボランティア事業では,数多くの人の前で話すことや(犯罪被害者である)岡本さんご本人の講演を聴くことができる貴重な体験となりました。学生である私たちが,感じるものや意見を主張し,フォーラム後も学校のゼミ活動等を通じて,他の学生に広めることもできました。近い将来に就職をし,これから社会の主体となっていく大学生の間に,今回のような事業があると,学生だけでなく,様々なメリットが生まれると思うので,活性化していくべきだと思いました。

T.H 金沢星陵大学人間科学部スポーツ学科1年(当時)

僕は高校時代の先輩の誘いを受けてこの被害者支援の活動に参加しようと決めました。活動の内容としてはパネルディスカッション,グッズ作成,CM作成の3つがあり,僕はパネルディスカッションのパネラーをやってみないかとの誘いがあり,パネリストに選ばれました。

いざ本番を迎え,実際の(被害者の)方の話を聞いて,自分でその方の体験談を読んだ時とは比べ物にならない感情などが湧き起りました。その方の一言一言がダイレクトに心に響いてきました。僕一人の力ではこの方に何をしてあげられるだろうか,僕の発言で何か救ってあげることができるだろうか,軽はずみな発言で被害者の方の傷口を開いてしまわないだろうかと,とても考えさせられました。それでも自分の思ったこと,感じたことをみんなに聞いてほしい,いろんな人にもこの問題について一緒に考えてほしい。そう考え,僕はパネリストとして感じたことを全て話そうと思いました。このようにして犯罪被害者支援フォーラムは進行していきました。

僕はパネルディスカッションに大学の友人を誘いました。たった一人ではありますが,これがだんだんと広がりやがて大きな輪になればこの支援について多くの人が知ることができ,今まで以上に犯罪被害者支援を大きなものにしていくことができると考えています。今回だけの参加に終わらず,これからも積極的に参加していきたいと考えています。

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