第5節 国民の理解の増進と配慮・協力の確保への取組


COLUMN 8

犯罪被害者週間の実施


犯罪被害者等が、犯罪等により受けた被害から立ち直り、再び地域において平穏に過ごせるようになるためには、国・地方公共団体による施策を十分に措置することのみならず、地域の全ての人々の理解と配慮、そしてそれに基づく協力が必要です。このため、基本計画では、内閣府において、警察庁・総務省・法務省・文部科学省・厚生労働省・国土交通省の協力を得て、「犯罪被害者週間(11月25日から12月1日まで)」を設定し、当該週間にあわせて、啓発事業を集中的に実施することとされました。


1 標語の募集

犯罪被害者等に関する国民の理解の増進を図るにあたっては、ポスター・パンフレットなどで施策の紹介・解説を行うことに加え、簡潔に分かりやすい言葉で訴えることも重要です。このため、平成19年度においては、広く国民一般から犯罪被害者への支援の大切さなどを表現した標語を募集しました。

全701点の応募作品の中から、宮田啓次さん(滋賀県)の「悲しみを 希望にかえる 社会のささえ」が最優秀作品に選ばれ、「国民のつどい中央大会」において担当大臣から表彰するとともに、ポスター・啓発グッズなどに使用しました。

また、他の優秀作品5点と併せて、内閣府犯罪被害者等施策ホームページに掲載しました。

最優秀作品の表彰(中央大会)の写真
最優秀作品の表彰(中央大会)

2 「国民のつどい」の開催

平成18年度に引き続き、犯罪被害者等が置かれている状況や、名誉又は生活の平穏への配慮の重要性について、国民の理解を深めるため、内閣府主催の「犯罪被害者週間」国民のつどい中央大会(12月1日)を開催するとともに、内閣府・地方公共団体共催の地方大会を、熊本県(11月25日)、茨城県(同月26日)、愛知県(同月27日)、北海道(同月29日)の4道県で開催しました。関係省庁、被害者団体、支援団体の協力のもと、有識者などの参加を得て、犯罪被害者等に関するテーマについて、基調講演やパネルディスカッションが行われました。そのほか、一行詩の表彰・朗読、犯罪被害者遺族に対するインタビュー、ミニコンサート、被害者支援活動の報告など、各大会で独自の行事が催されました。また、各会場には犯罪被害者団体や関係機関の取組などを紹介する展示コーナーが設けられました。

熊本大会の写真
熊本大会
茨城大会の写真
茨城大会
愛知大会の写真
愛知大会
北海道の写真
北海道大会

平成18年度同様、大会来場者に対してアンケートを行ったところ、大会全体の印象については、概ね好評であったものの、犯罪被害者等の実情については、「知らなかった」という意見も多く、今後、より一層の広報・啓発の取組が必要であることが浮き彫りとなりました。

開催結果については、内閣府犯罪被害者等施策ホームページに掲載するとともに、報告書として関係機関に配布しました。

平成20年度は、内閣府主催の「国民のつどい」中央大会(12月1日)を東京都内で開催するとともに、内閣府・地方公共団体共催の地方大会を、浜松市(11月22日)、北海道(同月25日)、滋賀県(同月27日)、福岡県(同月29日)の4か所で開催する予定となっています。

展示コーナーの写真
展示コーナー

3 その他の取組

犯罪被害者週間とその前後の期間においては、独自のフォーラムや講演会、ポスターの作成・配布など、都道府県や関係機関において様々な取組が行われました。内閣府においては、ポスターなどを作成・配布しました。平成20年度以降も、様々な広報啓発に取り組む予定です。

犯罪被害者週間ポスターの写真

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