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[経済的支援に関する検討会]
[支援のための連携に関する検討会]
[民間団体への援助に関する検討会]
※ 出席者は、専門員等会議及び各検討会ごとに記載しているため、一部重複する。 (議事次第) 1.開会 2.猪口大臣あいさつ 3.構成員紹介 4.基本計画の策定等について
5.犯罪被害者等施策推進会議決定等について(1)
6.今後のスケジュールについて
7.自由討議 8.その他 9.閉会 (附属資料) |
(議事内容)
○ 犯罪被害者等施策担当大臣から、基本計画推進専門委員等会議・各検討会合同会議の開催に当たり、概略以下のとおり、挨拶があった。
「本日は、お忙しいところ、お集まりいただき感謝申し上げる。大変重要な施策分野であるので、よろしくお願いしたい。
平成16年12月に、議員立法により犯罪被害者等基本法が成立し、政府においては、犯罪被害者等施策推進会議の委員・専門委員の先生方のひとかたならぬご尽力によって、昨年12月27日、犯罪被害者等基本計画を閣議決定することができた。
政府として、基本計画に基づき様々な推進をしているところであるが、中でも、犯罪被害者等施策推進会議が、各種の施策がしっかりと行われているかを検証・評価・監視していくことへの期待を受けており、その責務を強く感じているところである。また、犯罪被害者等の方々に対する手厚い経済支援や、様々な関係機関・団体等による継ぎ目のない支援の実現、さらに様々な支援を行う民間団体に対する国からの支援の拡充については、犯罪被害者等の方々から、府省庁を横断した一層の取組を強く求める声が上がっていると承知している。
こうしたことから、この度、犯罪被害者等施策推進会議の決定により、推進会議の所掌である犯罪被害者等施策の実施状況の検証・評価・監視を補佐する「基本計画推進専門委員等会議」が立ち上がり、推進会議の有識者委員・専門委員に集まっていただいたことに感謝申し上げたい。また、経済的支援の在り方、支援のための連携、民間団体への援助について、基本計画の規定に基づき、それぞれ「検討会」を立ち上げ、各テーマの専門家が集い、中身の濃い検討を集中的に行っていただけると存じており、大変私として心強く感じているところである。
冒頭申し上げたとおり、大変重要な施策分野であり、私も自分の心を寄せながら推進していきたい施策分野であるので、よろしくお願いしたい。」
○ 引き続き、「基本計画推進専門委員会議」、「経済的支援に関する検討会」、「支援のための連携に関する検討会」、「民間団体への援助に関する検討会」にそれぞれ参画する有識者構成員の紹介が行われた。
なお、各会議体に参画する省庁名についても、事務局から、
-「基本計画推進専門委員等会議」には、内閣府・警察庁・総務省・法務省・文部科学省・厚生労働省・国土交通省の各専門委員が構成員として出席するほか、必要に応じて金融庁・経済産業省についても局長級の職員が協力員として出席すること、
-「経済的支援に関する検討会」には、内閣府・金融庁・警察庁・法務省・厚生労働省・経済産業省の局長級職員が構成員として出席すること、
-「支援のための連携に関する検討会」には、内閣府・警察庁・総務省・法務省・文部科学省・厚生労働省・国土交通省の課長級職員が構成員として出席すること、
-「民間団体への援助に関する検討会」には、内閣府・警察庁・総務省・法務省・厚生労働省の課長級職員が構成員として出席すること、
について紹介があった。
○ 基本計画の策定等について
事務局より、基本法の概要(資料2)、基本計画の概要(資料3-1、資料3-2)、各「検討会」において今後検討していくこととなる事項(資料4-1、資料4-2、資料4-3)について説明があった。
うち、3つの検討会において検討することとされている事項について、その概略の説明が概要以下のとおり行われた。
「『経済的支援に関する検討会』の検討事項については、基本計画において、犯罪被害者等に対する経済的支援制度を現状よりも手厚いものとする必要があることを前提として、社会保障、福祉制度全体の中における犯罪被害者等に対する経済的支援制度のあるべき姿、あるいはその財源を検討することとされている。さらに、この検討会では、加害者の損害賠償債務を国が立替払をして国が加害者に対し求償等を行う制度の是非について、印紙代や記録のコピーの費用あるいは弁護士費用など損害賠償費用の補償などを国が行うことの是非について、被害直後及び中期的に被害者の方あるいは家族が生活を可能とするような居住場所の確保について、犯罪被害者等に一定の訴訟参加が認められた場合等において犯罪被害者等に対して公的弁護人制度を導入することの是非について、などに関しても併せて検討することになっている。
『支援のための連携に関する検討会』の検討事項については、犯罪被害者等支援に係る機関・団体等の連携協力をさらに促進をし、犯罪被害者等がどの機関・団体を起点としても必要な情報の提供・支援等が途切れることなく受けられるような体制作りの検討を行うことになる。この検討会においては、さらに、様々な機関・団体の橋渡しを行ういわゆるコーディネーターあるいは犯罪被害者等に対し専門的に対応するチームの育成をどうするのか、民間団体において支援活動を行う者の育成のための研修あるいは身分保証等、支援活動を助長する仕組みのあり方についても、併せて検討を行うこととされている。
『民間団体への援助に関する検討会』は、犯罪被害者等の援助を行う民間の団体に対して、国による財政的な援助を現状よりも手厚いものとする必要があるということを前提として、被援助団体となるべき対象、援助されるべき事務の範囲あるいは援助の経路、財源等の総合的なあり方を検討することとされている。」
○ 第4回犯罪被害者等施策推進会議における決定事項について
事務局より、持ち回り方式で開催された第4回犯罪被害者等施策推進会議において4月10日付けで決定された「基本計画推進専門委員等会議の開催について」及び各「「検討会」の開催について」の説明があった(資料5-1、資料5-2)。
なお、基本計画推進専門委員会議の議長については、会長より、山上構成員が指名されたことが報告され、また、議長代理については、議長より瀬川構成員にお願いする旨の指名がなされた。
また、各検討会の座長について会長よりそれぞれ指名があったことが報告され、それぞれの座長から座長代理の指名がなされた。「経済的支援に関する検討会」は國松座長及び瀬川座長代理、「支援のための連携に関する検討会」は長井座長及び小西座長代理、「民間団体への援助に関する検討会」は冨田座長及び中島座長代理とされた。
○ 議事の公開のあり方について
各会議体の議事の公開については推進会議決定に規定されたが、その具体的な方法について議論するため、事務局より、議事の公開の在り方について事務局案を提示し(資料6)、議長から必要な議論を求めたところ、概要以下のとおり議論があった後、議事の公表の在り方については事務局案のとおりとすることとされた。
(事務局)専門委員等会議については、資料6の一番左側の欄、昨年開催した基本計画検討会における議事の公表とほぼ同様に、会議終了直後に事務局から記者ブリーフを行うこと、おおむね2週間以内を目途に議事要旨を作成・公表すること、議事録の公表は、検討会の検討状況など検討会にかかわるものについては検討会が報告書を出した後に公表することとし、それ以外のことについては議事要旨公表後なるべく速やかに公表することとしてはどうか。
次に、各検討会の議事の公表についてであるが、資料の一番右側の欄に書かれているけれども、議事要旨と議事録の扱いについては専門委員等会議と同様とするが、会議直後の対応については、毎回の記者ブリーフについては行わずに、事務局が概要を作成して2、3日のうちにホームページに公開することとしてはどうか。
この資料6については、構成員の皆様に事前に資料を送付させていただいたところであり、よろしくご議論賜りたい。
(構成員)うっかり具体的なケースの例を、名前を挙げて発言してしまうような場合もあるが、そういう場合は、発言者の名前は顕名になるのはもちろんだが、発言の中に出てくる名前はすべて非顕名にしていただくということでよいか。
(事務局)この資料の「注」に書いてあると思うが、そういういわゆる個々のケースの個人名等については伏せるということになると思う。
(構成員)「各構成員のチェックの上で公表」とあるけれども、各構成員には、いつの段階でその発言要旨が来るのか。
(事務局)事務局で原案を作成し、できるだけ早く構成員の方に差し上げ、必要な修正、チェックをしていただくということを考えている。
○ 今後のスケジュールについて
事務局より、専門委員等会議及び3つの検討会の今後のスケジュールについて、事務局案として、概要以下のとおり説明があった(資料7、資料8)。
「本日は第1回会合として、専門委員等会議と3つの検討会を合同会議の形で開催したが、当然のことながら、次回以降はそれぞれの会議ごとに開催をしていただく。
まず、3つの検討会の関係であるが、6月頃までに1、2回の会合を開いていただき、論点整理を行っていただく。その後、検討に当たって事前に把握しておくべき事柄について、大体夏頃までで、それぞれの検討会でヒアリングを実施していただければと思っている。諸外国の被害者支援の制度や体制については、3つのどの検討会でもヒアリングの必要があるので、できれば6月末頃に合同でヒアリングを開催したいと考えている。
ヒアリングが大体夏頃までに終わった後は、経済的支援に関する検討会については1か月に1回程度、その他の検討会については2か月に1回程度のそれぞれのペースで検討を行っていただくことになろうかと思う。
3つの検討会相互に連携が必要ではないか、あるいは整合性を確保するために合同会議が必要ではないかということがもしあれば、必要に応じて、来年の春頃に3つの検討会の合同の検討会を行うことも考えている。
中間とりまとめを平成19年の夏頃までに行い、専門委員等会議に報告した後、国民から広く意見を募集したいと考えている。その意見募集の結果を踏まえて引き続きご検討いただき、遅くとも平成19年の12月までには、最終とりまとめをしたいと考えている。
一方、専門委員等会議は、3つの検討会に対して、適宜、検討状況の報告を求め、必要な調整を行っていただくとともに、中間とりまとめ、あるいは最終とりまとめなど、検討の節目節目にそれぞれの検討会から報告を受けて、推進会議に報告をしていただくということになろうかと思っている。
第2回目の各検討会の予定については、まず、「経済的支援に関する検討会」は5月17日に第2回を予定しており、論点整理ということで、犯罪被害給付制度など経済的支援に関する現行の制度がどうなっているかということについて担当省庁から説明をいただき、被害者の要望と、それから現行制度についての理解を深め、論点を整理してはどうかと考えている。また、この検討会では整理すべき論点が多いため、6月の諸外国の制度のヒアリングの前に、もう一度、各省庁からそういう説明をしていただく論点整理のための会合が必要ではなかろうかと考えている。
「支援のための連携に関する検討会」は6月2日に第2回会合を予定しており、基本計画にあるように、どの関係機関・団体を起点としても必要な情報提供や支援等を途切れなく受けることのできる体制作りに関し、基本計画の検討の際に提示された内容をもとに自由討議を行っていただいて論点を整理してはどうかと考えている。また、関連調査の実施が必要であるので、その全体像の説明も行いたいと考えている。
「民間団体への援助に関する検討会」は5月25日に第2回を予定いたしており、ヒアリング等を実施する前提として、問題の所在、今後の議論の大まかな方向性等について、構成員間での自由討議を行ってはどうかと考えている。
○ 自由討議
議長より、まず、3つの検討会の座長に対し、検討に当たっての抱負などについての発言を求め、その後、自由討議となった。
・ 経済的支援に関する検討会の座長の発言は、概要以下のとおり。
「経済的支援に関する検討会ということで、既に検討すべき事項については先ほど説明のあったところであるが、恐らく議論の中心になるのは、犯罪被害者等に対する新たな経済的支援制度の検討ということになるのだろうと思う。その前にいろいろな制度設計の理念とか、それからちょっとやっかいな話だが、既存の制度等の整備というような問題があると思う。
やってみないとわからないところはあるのだろうと思うけれども、この検討会は、かなり困難な、今後、何か具体的な施策に到着するまでには、かなり難しい問題をクリアしていかなければならないだろうという予測は持っている。犯罪被害者等に対する経済的支援を今以上に手厚く行っていかなければならないということについては、関係の皆さんはもとより、国民的なコンセンサスというものもある程度できつつある、それは基本法の制定の一つの効果であろうと思っている。総論部分で経済的支援を手厚くするということについて、反対するという方は恐らくまずおられないと思うが、話がだんだん各論に行けばいくほど、どういう支援をどういう範囲で、どのレベルでやっていくのかというようなことになると、総論賛成だけれども、具体的な話になると、反対までは皆さんなさらないだろうけれども、むにゃむにゃむにゃという感じが大分出てくるんだろうと思っている。そこをクリアしないと、具体的な新しい制度のシステム設計というか、そういうものができないのだろうと思う。
したがって、これはかなり困難な議論があるのだろうと思うが、そこは構成員の皆さんのご協力を得て、いろいろとやってまいりたいと思う。
はじめからこういうことを言うのもよろしくないのかもしれないが、各関係省庁から構成員としてご参加いただいている皆さんがおられるわけで、そういう方々には、もちろんそれぞれの省庁の立場というものがあるので、それを会の席上で代弁なさる、これは当然のことであるが、ひとつ積極的にご参加をいただく、積極的な姿勢でご参加をいただきたいと思う。
私も役人をやっていたので、大体見当はつくのだが、役所というのは、自分1人の役所で、ばあっと行くときには相当力を出す、ときにはやらなくてもいいことまでやるというところがあるわけであるが、幾つかの省庁が絡んでくると、お互いに遠慮し合って、あるいは牽制し合って、どちらかというと立場の相違の方が顕在化する。その結果、なかなか進まない、あるいは何となく総合的な案が出てくるにしても、いろいろな各省庁の案をホチキスでとめたようなことになる。そうすると、結局、犯罪被害者支援のために何をやる、特に財政的支援をどうするかということが非常にあいまいになるということになり、かえって犯罪被害者の皆さんの期待を裏切るというようなことにもなりかねない。このシステム設計ということになれば、各関係省庁のご尽力というのは不可欠であるので、どうか積極的な姿勢でご参加をいただきたいということを、座長としてぜひ要望しておきたいと思う。石橋をたたくのは結構で、大いにたたいていただく。しかし、石橋をたたくのは渡るためにたたくのであり、渡る気がないのにたたいてばかりというようなご議論だけは、なるべく慎んでいただきたいというように思う。
いずれにしても、座長としてはコーディネーターに徹し、何らかの有意義な、具体的な結論にしたいと思っているので、関係構成員の皆様方のご協力をぜひお願いしたいと思う。」
・ 支援のための連携に関する検討会の座長の発言は、概要以下のとおり。
「支援のための連携に関する検討会では、大臣の発言にもあったけれども、横の連携というのが極めて重要ながら、短期的に実現することは誰がやっても恐らく非常に難しいのではないかと予想する。座長を引き受けて以来、社会的責任の重さを感じているけれども、私としては、はじめて国全体で行うシステムなので、その職に当たられる方々の日々のご苦労等も理解させていただいた上で、無理のない形で、しかしながら、犯罪被害者等の利益のためにご尽力いただけるように努力したいと考えている。
なるべく全国的に均質の支援サービスが提供できるようにというシステム作りは大切だけれども、時間をかけながら、しかもまた定期的に、現実を見ながら、改善すべきところをずっと改善し続けるということに携われればというふうに思う次第である。」
・ 民間団体への援助に関する検討会の座長の発言は、概要以下のとおり。
「民間団体への援助に関する検討会の座長を務めさせていただくこととなった。責任の大きさに本当に身の引き締まる思いである。この検討会で検討すべき事柄については、犯罪被害者等基本計画で明確に決まっているし、それからまた、資料4-3でも示されているようにかなり明確で、項目もそれほど多くはない。ところが、なかなか結論を出すのは難しいと考えている。というのは、民間団体と言ってもかなり多様であるし、また、そこで行われている活動も多様である。また、本来、公的機関が果たすべき役割と民間機関が果たすべき役割も実は明確になってはいないというようなことで、検討すべき項目としては少ないが、結論を出すのはなかなか難しいのではないかと思っている。
私も民間団体による被害者支援を研究しており、ある程度は勉強してきたけれども、この検討会では、なるべく私の考えは出さずにというのはおかしいけれども、構成員の皆さん方の意見、あるいはヒアリング、パブリックコメントも行われるので、そのような様々な意見をできる限り吸収して、誰もが納得できるような、効果的で適切な民間団体に対する財政的な支援のあり方ということを考えたいと思っている。
座長代理をはじめとして心強い構成員の先生方がおられるので、助けを借りながら議事を進めてまいりたいと思っている。」
・ その後の自由討議は、概要以下のとおり。
(構成員)前の検討会のときのように、会に先立ち事前に意見書などを提出するというようなこともよろしいのか。
(事務局)前回の基本計画の検討会のときには、その検討会会合ごとにある程度物事を決めて行ったので、そういう形で事前のご意見をいただいたりもしたわけだけれども、前の検討会みたいに事前にかなりのやりとりがあるということは、基本的には想定していない。今回の検討会は、ある程度期間をかけて結論を出すような検討会であるので、そういう場合もあろうかと思うけれども、基本的にはある程度お示しをして、それで検討会でご検討いただくという形になろうかと考えている。
(構成員)資料等をお配りさせていただくというようなことは。
(事務局)それは十分可能である。
(構成員)専門委員等会議の守備範囲について、一つはこの3つの検討会で検討いただくことについて、それからもう一つは、その余の258、いわゆる3つの検討会でやっていただく以外のことについても守備範囲であるというふうに考えてよろしいか。
(事務局)そのとおりであり、3つの検討会は一応それぞれ独立しているけれども、相互に関係するところもあるので、その連携と調整を図ろうという責務と、もう一つは、それ以外の258に及ぶ施策があるので、これについて推進会議において検証・評価・監視がなされるわけだけれども、推進会議というのは閣僚の方も入っておられる、官房長官がヘッドで大変重い組織なので、その補佐をするということを責務としている。
(構成員)そうすると、資料7のスケジュール表を見ると、この専門委員等会議は、本年においては秋から冬にかけて一度行われるそうであると。それから、来年は夏前に行われそうであるということで、かつこのスケジュール表に限れば、この検討会(1)、(2)、(3)についてのことのみをやるかのごとく示されているのかなという感じがする。そのほかのことについてもやるとなれば、これは専門委員等会議の回数はどんなものかと思う。
例えば各省庁においていろいろ検討していただいて、具体的な施策が出てくる。それで、それについてほとんど情報がなく進められていくということがあり得るのか。犯罪被害者の方々の立場からすれば、ここのところはもう少しこうしていただきたかったのになと。ただ、もう政令ができちゃったとか規則ができちゃったということになると、後の祭りだというふうなことも起こり得るのか。それはせっかくの専門委員等会議なので、ここは意見が分かれているかなと、こういうご希望が全国からあったなというようなことについては、この会議で検討なされるべきであろうかと。そうすると、この会議は少ないのではなかろうかと、そのあたりはどのようにお考えなのか。
(事務局)基本計画において直ちに実施するというふうになっている施策がたくさんあるので、それについて、各府省庁においてそれぞれもう既にできるものでかなり実現したものもある。そういったことについて、推進会議としては当面はまさに監視をしていくのだろう。例えば検証・評価というのは、ある程度時間が経ってからということになるけれども、監視については、おっしゃるように現段階でもやっていかなければならないと考えている。これは1回しかやらないという意味では全くなく、まさに担当大臣が必要と認めれば招集をかけるということになっているので、そういうことで必要な監視をしてまいりたいということである。
(構成員)今の構成員のご意見はもっともというふうに思う。確かに既にどんどん実施されているというご報告をいただいたりもしているが、すぐに実施されたものについては、例えば1年のところでそれぞれについて何かご報告を資料とともにいただくような会は、やはり1回持っていただきたいなと私も思っている。
(構成員)昨年の検討会でも議論になっていたところであるけれども、重要な課題で、各府省庁単位で検討を進めるということになっているところもあるかと思うが、そういうところも、やはりそれぞれの検討会の議論の進め方とあわせてそういう状況も一緒に検討しなければならないところもあるかと思うので、そういう意味では、この専門委員等会議はある程度定期的に、どの程度の頻度がいいかと言われると、先ほど問題になったと思うけれども、監視あるいは検証の方もある程度定期的であった方がいい。
(構成員)そのことについては、私も今、ご発言いただいた構成員の皆様と全く同じで、例えば今、法務省で被害者の刑事手続への関与拡充、そういうあたりのところも進められているかと思うけれども、果たして話がどの程度まで進んでいるのかどうなのかという情報は全く入らない。やはり定期的に報告はしていただきたいと思う。
(構成員)実質的には、今、ご発言があった方々と同意見だけれども、基本計画の事項でも、すぐ実施しているものと、2年なら2年、あるいはもう少し長いのもあったと思うが、そういうものとでは、いつご報告いただくべきかが違ってくるだろうと思う。それに応じて適宜、会を入れていただければいいと思うが、そうはいっても、定期的に、例えば毎月報告しろといっても、あまり意味のないことなので、どのぐらいの頻度で開くのが適切かをご検討になり、結果的に、各検討会における検討の経過報告と合わせて報告していただくということになることもあり得ると思う。
私は、そういう意味で、回数が少ないというふうな印象は必ずしも受けないけれども、むしろ、そういう中身をちゃんとつけ加えていただければいいのではないかと、そういう意見である。
(構成員)関係省庁との連携を深めて、被害者等の方々が、確実に、そして早期にこのような支援を受けられるということがそもそもの趣旨であるので、推進状況について情報交換というような観点も含め報告をできるように、本日のご意見は重いものとして受けとめ、適切なタイミングでそのようにしたいと思う。情報を交換するということの意義は、推進の上でも非常に大きいと思うので、また、そのような中で、お気づきの点をご指導いただければと感じている。
(構成員)今、ご発言いただいたわけだが、それを踏まえて今後の検討を進めていただきたいと思う。
○ 議論の後、犯罪被害者等施策担当大臣から、概要以下のとおり、締め括りの挨拶があった。
「本日は、このように大変ご熱心な、本当に思いを一つに寄せるような会議にしてくださり、参加いただいた先生方に心から感謝申し上げる。また、それぞれの検討会の座長を引き受けてくださった先生方、特別なご負担をおかけするが、このように重要なところに来ているので、よろしくお願いしたい。
今日、広く提出された意見の中に、やはり関係府省庁の連携をしっかりととって、やはり強力な推進の姿勢を維持していくことが重要であるとの意見をいただいたところである。まさに内閣府の特命担当大臣はそのようなために存在するので、私としても精いっぱい、関係省庁の連携を強化しながら、この分野の施策を推進してまいりたいと思っているところである。先ほど、私もあいさつで、継ぎ目のない支援ということも申し上げた。それは、いろいろな意味での継ぎ目のないということである。
もう一つは、やはり国民の理解と関心、そして温かい深い思いをこの分野に寄せていただくことの努力を私として精いっぱいやってまいりたいと思うが、力不足のところ、先生方のお力をお借りしなければならない。どうか広く国民の思いを深めていくというところにおいて、引き続きご協力をお願いしたいというところである。
また、そうする中で犯罪を抑止していく、防止していくということに、このような政府の取組がつながるということを私として深く願ってもいるところである。よろしくお願いしたい。」
○ 最後に、事務局から連絡事項として、概要下記のとおり発言があった。
「検討会とは直接はあまり関係ないが、1つは、基本計画の中に、被害者の実情についての追跡調査を行うということ、それから被害者と国民との間にどういう意識のギャップがあるのかということについて、調査研究を行うということが書かれており、その調査研究のための委員会をできるだけ早く立ち上げたいと考えている。ついては、この中におられる方の何人かにもまたいろいろお世話いただくことになるかもしれないので、よろしくお願いしたいというのが1点目である。
2点目で、基本法に、国会に対する犯罪被害者等施策の年次報告、いわゆる白書のことについて記載がある。現時点では、大体秋頃に白書を作りたいと考えている。これについて、関係の省庁の方々等のご協力をよろしくお願いしたい。
それから、さらに少し先の話で恐縮だけれども、11月25日から12月1日までを「犯罪被害者週間」としている。12月1日に基本法が制定されたということで、政府主催のイベントなども、いつやるかもまだ決めていないけれども、そういったことで、ここにおられる方々あるいは被害者団体の方々にもいろいろな意味でご支援、ご協力を賜りたいと思っているので、よろしくお願いしたい。