あまりに突然の予期できないことについては、人間は対処できません。体も心も頭も動かないものなのです。その場に立ちすくんでしまうような状況になります。
その結果、次のような反応が見られます。
※ 周りの人からは、ぼうっとして見えたり、逆に落ち着いているように見えるために、犯罪被害者等が混乱していることがよく理解されないこともあります。
被害直後のショックが落ち着いた後も、様々な症状や反応が出てくることがあります。
言葉でうまく表現できないために、理解されづらく勘違いされる場合もありますが、概して下記のような様々な行動や反応を示す場合があります。
このような反応は、時間とともに軽くなっていく場合もありますが、日常生活に支障をきたしている場合は、医療機関等に相談することを勧めることも重要です(「5. ニーズに応じた解決手段 1 総合的相談」参照)。
*2 犯罪被害者のメンタルヘルス情報ページ(http://www.ncnp.go.jp/nimh/seijin/www/index.html)参照。
被害後、一時的な精神反応にとどまらず、下記のような疾患をきたす場合があります。
再体験症状(フラッシュバック、悪夢など)や、回避・麻痺症状(事件に関連することを避ける、感情が感じられないなど)、覚醒亢進症状(眠れない、些細なことに過剰に驚くなど)が続く状態となります。
気分がひどく落ち込んだり、何事にも興味を持てなくなり苦痛を感じます。疲れやすくなり、食欲がなくなったり、眠れなくなるなど、日常の生活に支障が現れます。
突然動悸が激しくなり、息苦しくなります。めまいや冷や汗、手足に震えがきて心臓発作を起こしたかのように思い、死ぬのではないかという恐怖に襲われます。このような発作がいつ起こるのかと不安で外出することが困難になったりします。