問17(1) 支援及び制度の認知率(複数回答)
全体の傾向として、支援や制度に対する認知率は総じて低い。認知率が2割を超えているのは、殺人・傷害等(25%)と交通事故による被害(20%)では、「警察による事件発生直後からの付添い」、性犯罪による被害では、「警察による相談・カウンセリング」(43%)、「警察による加害者に関する情報の提供」(30%)、「警察による事件発生直後からの付添い」(25%)、「『被害者の手引』による情報提供」(25%)、「パトロール等による身の安全の確保」(23%)となっている。
これら認知率が比較的高い支援や制度のほとんどについては、認知している人の過半数がその支援や制度を利用している。
※支援・制度の認知率は、今年度調査において新たに追加した設問である。
問17(2) 支援及び制度の利用率(複数回答)
各支援及び制度の利用率も総じて低い。その中で、全体として利用率の高いのは、「警察による事件発生直後からの付添い」と「加害者に関する情報提供」である。
その他類型別にみると、性犯罪による被害では、「警察による相談・カウンセリング」や「パトロール等による身の安全の確保」の利用率が、事件後1年以内、1年以降ともにやや高くなっている(「警察による相談カンセリング」は、事件後1年以内は31.8%、1年以降は23.1%。「パトロール等による身の安全の確保」は1年以内は13.6%、1年以降は12.8%。)。事件後1年以内では、「『被害者の手引』による情報提供」の利用率も約16%と比較的高い。
○支援及び制度の利用率(類型別)
※被害からの経過年数が1年未満の対象者は、「事故から1年以降」とする設問から除外し集計している。
○支援及び制度の利用率(被害者との関係別)
○支援及び制度の利用率(被害からの経過年数別)
問17(3) 支援及び制度の満足度【ベース:各支援・制度の利用者】
支援や制度を利用した人に満足度を尋ねたところ、全体的な傾向として、「満足した」あるいは「やや満足した」とする人の割合はそれほど多くはない。たとえば、比較的利用率の高い「警察による事件発生直後からの付添い」について、事件から1年以内に制度を利用した人のうち、「満足した」あるいは「やや満足した」とする利用者は殺人・傷害等で11名中3名、交通事故で66名中22名、性犯罪で8名中3名となっている。事件から1年以降では、殺人・傷害等で7名中0名、交通事故で52名中8名である。
※利用率が10%以上の支援・制度について満足度を以下に示している。
○支援及び制度の満足度(類型別)
<殺人・傷害等> 事件から1年以内
<殺人・傷害等> 事件から1年以降
<交通事故> 事件から1年以内
<交通事故> 事件から1年以降
<性犯罪> 事件から1年以内
<性犯罪> 事件から1年以降
※利用率が総じて低いことから、他の分析軸による集計結果は割愛する。
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