問16(1) この1年間の支援及び制度の利用率(複数回答)
全体の傾向として、この1年間の支援や制度の利用率はそれほど高くない。支援・制度の中で利用率が比較的高いのは、「自助グループへの参加」(殺人・傷害等で46%、交通事故で56%)である。
この他、警察関係では、「加害者に関する情報の提供」(殺人・傷害等で21%、交通事故で13%、性犯罪で0%)、「地域警察官による被害者訪問・連絡活動」(殺人・傷害等で21%、交通事故で4%、性犯罪で13%(8名中1名))、「相談・カウンセリング」(殺人・傷害等で14%、交通事故で11%、性犯罪で13%(8名中1名))の利用率がやや高い。
検察庁関係では、「公判期日、裁判結果等に関する情報提供」(殺人・傷害等で17%、交通事故で12%)、裁判制度では「刑事裁判における意見陳述等」(殺人・傷害等で12%、交通事故で11%)や「民事損害賠償請求制度」(殺人・傷害等で12%、交通事故で17%、性犯罪で25%(8名中2名))、そして地方自治体・福祉機関・医療機関では「医療保険制度」(殺人・傷害等で4%、交通事故で13%、性犯罪で13%(8名中1名))等の利用率が比較的高くなっている。
昨年度調査と比べると、ほとんどの支援・制度で利用率は減少しており、特に事件から1年以内に支援や制度が利用される場合が多いことがうかがえる。
被害者との関係別、被害からの経過年数別にみても、全体的な傾向に大きな違いはみられない。
○事件後から現在までの支援及び制度の利用率(類型別)
<殺人・傷害等>
※平成20年度は「この1年間」に受けた支援や使った制度、平成19年度は「事件後から昨年度調査時点まで」に受けた支援や使った制度について尋ねている。
<交通事故>
※事件からの経過年数が1年未満のサンプル(1サンプル)については、事件から1年以降に関する設問については集計から除いている。
<性犯罪>
○事件後から現在までの支援及び制度の利用率(被害者との関係別)
<自身>
<家族>
<遺族>
○事件後から現在までの支援及び制度の利用率(経過年数別)
<3年未満>
<3年以上>
問16(2) この1年間に受けた支援及び使った制度の満足度【ベース:各支援・制度の利用者】
この1年間に支援や制度を利用した人に満足度を尋ねたところ、「自助グループ」や「相談・カウンセリング」等に対する満足度が高くなっている。
昨年度調査と比較しても、全体的な傾向に大きな違いはないが、昨年度調査では「自助グループ」や「事件発生直後からの付添い」に加えて、「被害者支援員による補助」や「司法制度や行政手続の説明、手続補助」等への満足度も比較的高くなっている。
○この1年間に受けた支援及び使った制度の満足度(類型別)
<殺人・傷害等>
<交通事故>
※利用率が10%以上の支援・制度について満足度を示している(利用率の高い順に並べ替え)。ただし、サンプル数の少ない性犯罪による被害については割愛している。また、サンプル数が少ないことから、他の分析軸による集計結果も割愛する。
<殺人・傷害等> 事件から1年以内
<殺人・傷害等> 事件から1年以降
<交通事故> 事件から1年以内
<交通事故> 事件から1年以降
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